世界的な労働力不足を背景に、人型ロボット(ヒューマノイド)への関心が高まっている。人の作業空間に適応し、移動・認知・判断・行動を統合的に行う人型ロボットは、従来の産業用ロボットとは異なる「汎用的な労働力」として期待されている。中国では国家戦略の下、実用化検証と商用化が同時に進みつつある。
こうした潮流の中で注目されている中国企業が優必選科技(UBTECH Robotics)だ。同社は2012年に創業した深圳を拠点とする企業で、家庭や商業、教育、物流、製造といった幅広い領域を対象に、ロボットのハードウエア、ソフトウエア、サービスを一体で提供する事業とそのための技術開発を展開している。2023年12月29日には香港証券取引所メインボードへ上場。香港市場における人型ロボット専業企業として初の大型IPO(新規株式公開)として注目を集めた。上場式では自社の人型ロボットが鐘を鳴らす演出が行われた。
UBTECHの発表や中国の主要経済メディアの報道によれば、同社は2025年に人型ロボット「Walker S2」について、限定的な量産と顧客向け納入を開始したとされる。受注金額については累計で数億元規模(約6億~10億元レンジ、約140億~約230億円)に達したとの報道があり、特定時点での受注残高が約8億元(約180億円)前後に達したとする見方もある。
生産台数については、同社が公表資料の中で、年間数千台規模への拡大を中期目標として掲げており、2026年以降に段階的な増産を進める方針を示している。大量生産を通じて、学習データの蓄積とコスト低減を同時に図る戦略だ。
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