冷やすと電気抵抗がゼロになる超電導を応用する動きが広がってきた。常温で使う銅線と比べて発熱や損失を抑えつつ、より大きな電流を流せるのが特長だ。設備の高性能化や小型化につながり、革新的な技術の実現が期待される。核融合やリニアモーターカー、電動航空機、送電などへの応用が現実味を帯びてきた(図1)。
鍵を握るのが、コイルやモーターといった超電導の応用製品を構成するのに必要な超電導線材だ。とりわけ高温超電導体(HTS)への注目の度合いが高まっている。従来の低温超電導体(LTS)よりも比較的高い温度で超電導状態が得られる。中でも現状では、イットリウム(Y)などのレアアース(希土類)を用いたテープ状のREBCO(レブコ)線材が主流となっている(図2)。
超電導線材メーカーは商機の拡大を狙う。フジクラは2026年2月、高温超電導材の生産能力を従来比約2倍に高めると発表した。2024年にも高温超電導材の工場を拡張し、2027年度の生産能力を従来比約3~4倍に増やすと発表していた。「高温超電導線材の生産能力を世界トップクラスの規模へと引き上げる」(同社)と意気込む。
次のページ
けん引役は核融合発電この記事は有料会員限定です






