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働き方改革とほど遠い、給与計算システム支援のエンジニアが悲痛な訴え

日経XTECH / 3/18/2026

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Key Points

  • 長期休暇時に給与計算の締め切りと支給日の差が生じ、IT部門のエンジニアに休日出勤が増える現状を描く。
  • 勤怠データの締め日と給与支給日は企業ごとに異なり、月末締め・翌月10日支給といったパターンがあることを説明している。
  • 正社員と時給者で支給日が分かれているケースがあり、それが事務負荷を大幅に押し上げる要因になる。
  • 支給日を前半に寄せることで従業員の給与受取までの期間を短縮する一方、5日ごろには振込データ作成を含む準備作業を前倒しする必要が生じる、という実務的な難点を指摘する。

Q.パート従業員の多い事業会社のIT部門に所属し、給与計算システムをサポートするエンジニアです。私のほか、人事部の給与事務担当者は、働き方改革とはほど遠いです。年末年始やゴールデンウイークの大型連休に世間の人は休みますが、私は休日出勤が増えます。勤怠データは月末締め、給与支給日は翌月10日だからです。毎月5日ごろには給与計算を終えていなければなりません。期間が短いのでバタバタです。精算処理も必ず発生します。何か知恵はないでしょうか。

 勤怠の締め日と給与支給日は、会社によってさまざまです。IT企業の給与支給日は「月末締め・基本給などは当月支給」が多いです。支給日は、月の後半である20日や25日前後です。

 当月支給は、入社月から給与支払いのある方式です。仮に支給日が25日だとします。4月入社の新入社員は、4月25日に初めて給与をもらいます。翌月の5月25日に繰り越される支給は、月末締めの勤怠データから計算する変動項目(例、残業手当)です。

 一方で、質問者の会社は「月末締め・翌月10日支給」です。4月入社の新入社員は、5月10日に初の給与をもらいます。

 月の前半になる支給日は、5日・10日・15日などです。時給者(パート)の多い会社によくあります。

複数の支給日を持つ会社もある

 さらに、正社員用と時給者用2つの給与支給日を持つ会社もあります。例えば「正社員は当月25日支給、時給者は翌月10日支給」のケースです。当然、支給日が2つあるほうが担当者は忙しくなります。

 時給者は「労働時間×時給」が給与です。会社は勤怠集計が確定してから給与計算しますので、翌月払いが普通です。

 質問者の会社は時給者の占める割合が大きく、正社員も含めて翌月10日払いに統一しています。10日にする主な理由は、従業員が給与を手にするまでの期間配慮からです。仮に25日支給だとすると、4月1日に入社した時給者の給与支給は55日経過後の5月25日です。

 少しでも給与支給までの期間が短くなるように、月前半の支給日にします。大手や中堅の会社では10日や15日支給が多いです。小規模会社の場合は、少ない事務量なので5日支給にする場合もあります。

 質問のケースである10日支給の場合、毎月5日ごろには銀行に依頼する振込データの作成を含めて給与計算を終えなければなりません。

 大型連休の年末年始やゴールデンウイークは、月初めにかかります。関係者は休日出勤するほかありません。

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勤怠データを仮締めして後で精算

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