鉄道総合技術研究所(鉄道総研、東京都国分寺市)が鉄道の電力供給に超電導送電を導入する実証試験を進めている。静岡県三島市から伊豆市を結ぶ伊豆箱根鉄道駿豆線に「超電導き電システム」を設置し、安定した送電ができることを確認した(図1)。理想的な送電技術とされる超電導送電と鉄道との相性の良さを生かせると見て、さらに実証を重ねていく。
超電導送電は送電線の損失を減らせるとして長らく注目されてきた。銅製などの電線はわずかだが電気抵抗を持つ。そのため、発電所から需要場所に電気が届く間に数%程度の送電損失が生じているとされる。一定の温度以下に冷やすと電気抵抗がゼロになる超電導ケーブルを用いることで、損失低減が期待できる(図2)。
ただし、鉄道総研が超電導送電の実用化を目指す最大の理由は、それとは別にあるという。「送電損失の低減や回生電力の有効活用といった利点もあるが、一番は変電所を減らせることだ」――。鉄道総研浮上式鉄道技術研究部部長の富田優氏は、鉄道の電力供給に超電導送電を用いるメリットをこう語る。
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