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2035年エンジン車禁止撤回のEU、背後に三重苦 数字では小さな緩和だが、環境重視から経済重視へ ほか

日経XTECH / 3/12/2026

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Key Points

  • EUは2035年のエンジン車新車販売禁止の撤回案を発表し、一定条件下でエンジン車の新車販売を認める方針へ転換。- 条件には合成燃料・次世代バイオ燃料・低炭素鋼材の活用などが含まれ、環境重視から経済重視へ政策の重心が移ったと分析。- 背景にはEV販売の停滞、中国製EVの流入、欧州自動車産業の競争力低下といった三重苦が指摘される。- ヴォルクスワーゲンの完全自動運転車研究車 Gen.Urban の路上試験は、乗員体験やデジタル機能設計の観点から将来の自動運転車の要件を探る。

【環境政策】
2035年エンジン車禁止撤回のEU、背後に三重苦
数字では小さな緩和だが、環境重視から経済重視へ

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 2025年12月、欧州連合(EU)の欧州委員会は、2035年にエンジン車の新車販売を禁止する方針を撤回する案を発表した。合成燃料(e-Fuel)、次世代バイオ燃料、欧州産低炭素鋼材の使用など、一定の条件を満たせば2035年以降もエンジン車の新車販売を認める。

 KPMGコンサルティングで自動車セクターのプリンシパルを務める轟木光氏によれば、EUは2023年までは環境関連の政策を次々と発表し、カーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ、CN)に向けた歩みを推進してきた。そこに変化が表れたのが、2024年6月の欧州議会選挙だ。同選挙以降、「EUはそれまでの環境重視から経済重視に傾いている」と指摘する。

 この方針転換の背後にあるのが、「電気自動車(EV)販売の停滞」「安価な中国製EVの流入」「欧州自動車産業の競争力低下」だ。同氏は、欧州の自動車産業は三重苦に直面していると話す。

 2035年以降のエンジン車の販売は条件付きで容認されたが、長期的にはEVにシフトしていく流れは変わらないと見る向きは多い。ただ、見逃してはいけないのは、環境重視から経済重視へと方針を転換したEUの姿だろう。数字としては小さな緩和だが、姿勢が変わった意味は大きい。(富岡恒憲)

【自動運転】
フォルクスワーゲン、運転席のない自動運転車で路上走行試験
「完全自動運転車の中で人はどのように過ごすのか」を研究

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 ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン)グループは、ドイツ・ウォルフスブルクの路上で自動運転研究車両「Gen.Urban」の走行試験を開始した。Gen.Urbanには、人間が運転するのに必要なステアリングホイールやペダルがない。ドライバーがいない完全自動運転車の中で、乗員がどのような体験をするのかを調べる研究車両である。

 試験走行ルートには、都市交通の典型的な課題に対応できるように、信号のある交差点、環状交差点、工事現場、住宅地、工業地帯などが含まれ、場合によっては渋滞もあり得る。試験走行は1回あたり20分程度で、まず同社の従業員が参加し、数週間にわたって繰り返される。

 この研究の主な目的は「自動運転車の中で人はどのように過ごすのか」を調べることである。完全自動運転車には、仕事をする人、ゲームや映画鑑賞などの娯楽を好む人、静かに休みたい人など、様々な人が乗車する。この人たちを効果的にサポートするには、どのようなデジタル機能が必要か。特に高齢者や子供が乗車する場合、車両と乗員間のインタラクションをどのように設計すべきか。将来の車両のコンセプトに必要な要件はどのようなものになるか、などを研究する。(櫛谷さえ子)

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