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生コン発注の落とし穴 強度不足や法違反も、呼び強度と配合計画書に要注意

日経XTECH / 3/19/2026

💬 OpinionTools & Practical Usage

Key Points

  • 呼び強度欄と設計基準強度が同じ値の場合、特に冬季など条件が厳しいと強度不足になる恐れがある。
  • 伝票と設計図の値が一致しているだけでは不安定な強度リスクを見逃す可能性があるとして、現場での検証が重要。
  • 発注時には伝票の補正値や設計強度を厳格に確認し、必要に応じて強度計画を見直すべきである。
  • 欠陥施工を防ぐには、現場検査員の指摘に基づくチェックと法令遵守の確認が有効。

 すご腕の住宅検査員・長井良至氏が欠陥住宅を防ぐポイントを解説します。今回は、強度不足や法違反を招く生コンクリート発注の問題を取り上げます。日経ホームビルダー2016年11月号「凄腕検査員が見逃さない欠陥施工」を再構成しました。

 下の写真は基礎を打設する際に納品されたレディーミクストコンクリート(生コンクリート)の伝票だ。建て主から依頼を受け、確認するために1月の寒い時期に撮影した。

呼び強度欄に設計基準強度と同じ値の「18N/mm<sup>2</sup>」が指定されていた。納品時期が1月であったことから、このままでは強度が足りなくなる恐れがある(写真:カノム)
呼び強度欄に設計基準強度と同じ値の「18N/mm2」が指定されていた。納品時期が1月であったことから、このままでは強度が足りなくなる恐れがある(写真:カノム)
[画像のクリックで拡大表示]

 この伝票の問題点は、呼び強度欄に記された「18N/mm2」という値にある。図面に記載された設計基準強度も同じく18N/mm2だったからだ。

 「何が問題なのか?」と首をかしげた人は、以降の話をよく理解していただきたい。多くの人が陥りやすい誤解が潜んでいる。

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