落下の際の運動エネルギーが大きく、防護網で捕捉できない浮き石などが斜面に放置されるミスを会計検査院が指摘した。設計段階では防護網の設置と併せて除去する計画だったが、発注図書に記載していなかった。
ミスの指摘があったのは、兵庫県が2021~22年度に同県香美町の県道香美久美浜線で実施した落石対策工事だ。
問題の現場では、道路脇の斜面からの落石に対し、運動エネルギー(落石エネルギー)を金網で吸収した後、網と斜面との間に誘導するポケット式の落石防護網を設置した。防護網は高さ20mで、延長は約80mに及ぶ。
県は落石対策が必要な複数の区間について対策工事の設計を建設コンサルタント会社に委託し、13年3月に成果品を受領していた。
成果品によると、問題があった工事区間には「落石対策便覧」(日本道路協会)で規定する安全度の判定で、「近い将来必ず滑落する」あるいは「時期は予測できないが、いずれ滑落する」に該当する浮き石や転石が14個あった。そのうち落石エネルギーが50kJ(キロジュール)以下の11個は防護網で捕捉し、残り3個は小さく割って除去する計画だった。
次のページ
300万円かけて浮き石3個を除去この記事は有料会員限定です





