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日本初の2階建て3Dプリンター住宅、スタートアップの挑戦に視察多数

日経XTECH / 3/15/2026

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Key Points

  • 日本初の2階建て3Dプリンター住宅「Stealth House」が宮城県栗原市で完成し、地上2階までの3Dプリントを実現した。
  • デンマーク拠点のCOBOD Internationalの大型建設3Dプリンターと、タイのSCG製モルタルを採用。日本の気候に合わせて配合を調整した材料で施工した。
  • 設計・監理はオノコムが担当し、構造設計は構造計画研究所、協賛・協力企業は22社にのぼる大規模な共同プロジェクトとなった。
  • 2025年11月完成、2026年時点で住宅の視察依頼が相次ぐなど、日本における3Dプリンターハウスの実用化・普及の動向として注目されている。将来的には地域活性化や民泊活用の検討も進む見込み。

宮城県栗原市で地上2階建ての3Dプリンター住宅が完成した。スタートアップが自社で所有する大型の建設3Dプリンターを計画地に設置。日本初となる多層階住宅の3Dプリントに挑戦して成功し、販売を開始した。

 3Dプリンター建築の特徴である外壁の積層痕が地上2階の高さまで積み上がった──。スタートアップの築(KIZUKI、宮城県栗原市)は2025年11月、建物の企画・設計・施工を手掛けるオノコム(東京・千代田)と共同で、日本初の2階建て3Dプリンター住宅「Stealth House(ステルスハウス)」を建設した。発注者は栗原市の地元企業。26年2月時点で住宅の視察依頼が相次いでいる。

地上2階建ての3Dプリンター住宅「Stealth House」の2階外壁部分を印刷している様子。デンマークに本社があるCOBOD Internationalの大型建設3Dプリンターを購入して利用した。材料はタイの建材メーカーであるSCG(Siam Cement Group)が開発した3Dプリント用のモルタルを採用。日本の気候に合わせて配合を調整した(写真:オノコム)
地上2階建ての3Dプリンター住宅「Stealth House」の2階外壁部分を印刷している様子。デンマークに本社があるCOBOD Internationalの大型建設3Dプリンターを購入して利用した。材料はタイの建材メーカーであるSCG(Siam Cement Group)が開発した3Dプリント用のモルタルを採用。日本の気候に合わせて配合を調整した(写真:オノコム)
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 円筒形の建物で、高さは約6.3m。延べ面積は約50m2だ。築が購入した海外製の建設3Dプリンターを計画地に持ち込み、モルタルの壁を印刷。それを型枠として用いる鉄筋コンクリート(RC)造とした。

 設計・監理・施工はオノコムで、構造設計は構造計画研究所が担った。他にも協賛や協力で国内外の22社が参画している。

2025年11月に完成した2階建ての3Dプリンター住宅(写真:オノコム)
2025年11月に完成した2階建ての3Dプリンター住宅(写真:オノコム)
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平面は渦巻き状に見える。キッチンやインテリアは樹脂でプリントした。住宅を発注した企業は地域おこしの一環として、3Dプリンター住宅に目を付けた。将来的には旅館業法に基づく許可を取得し、民泊のような使い方も想定している(写真:オノコム)
平面は渦巻き状に見える。キッチンやインテリアは樹脂でプリントした。住宅を発注した企業は地域おこしの一環として、3Dプリンター住宅に目を付けた。将来的には旅館業法に基づく許可を取得し、民泊のような使い方も想定している(写真:オノコム)
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1階平面図
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