中国勢との真っ向勝負を迫られる日系部品メーカー。生き残りを懸けて巻き返しに臨み始めた。ヨロズはコストを抑え、日産自動車が中国部品比率を大幅に高めた「N7」や「N6」で立て続けに受注を獲得した。豊田合成は開発スピードを速めて中国完成車メーカーから初めて受注を勝ち取った。一方で中国を避けインドシフトを進める企業もある。日系部品各社の取り組みを追った。
ヨロズ――N7・N6受注、人間関係の構築強化
日産主力でサスペンション部品のヨロズは、中国合弁の東風日産が2025年4月に発売した電気自動車(EV)セダンN7と、同年12月に投入したプラグインハイブリッド車(PHEV)のセダンN6の部品で受注した。
N7は部品の大半を中国系から採用し、運転支援機能やコックピットを充実させながら中国の競合並みに価格を抑えたことが特徴だ。日産系部品メーカーの多くが受注できない中、ヨロズは現地の開発拠点を強化し、東風日産の開発計画に合わせて中国勢とのコスト差を縮めた提案ができたことが受注の決め手になったと見る。
日産はN7の開発で中国現地の担当者への権限委譲を進めている。日系部品メーカーにとってはこれまで付き合いのあった担当者が代わり、生命線となる開発計画などを入手できる人間関係が消えていった。ヨロズ社長の平中勉氏は「ここ数年で、(東風日産側の)意思決定者が日本人から中国人に代わってきている。従来と同じように関係を築くのは難しくなっている」と打ち明ける。
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