掘削が難航した広島高速5号「二葉山トンネル」を巡り、施工者の大林組・大成建設・広成建設JV(共同企業体)が増額分の費用支払いを発注者に求めている裁判で、請求額を約100億円上乗せしたことが分かった。同JVは増額要因として想定外の地盤などに加え、約半年に及ぶ不要な工事中断を挙げる。地表面の変位が管理値以下だったのに、地域住民の反発を恐れた発注者によって工事中断を余儀なくされたと主張している。
二葉山トンネルは延長約1.8kmで、JR広島駅北側の山間部や住宅地を貫く。そのうち広島駅側の約1.4kmの区間を大林組JVが泥水式シールド工法で施工した。反対側から他の建設会社がNATMで掘削した区間は、21年3月に完成している。
シールド区間では18年9月の掘削開始から間もなくして機械損傷などのトラブルに見舞われ、工事がたびたび中断。当初の工期は20年7月までだったが、進捗が大幅に遅れた。25年4月にようやくトンネルの掘削が終わり、現在は坑口付近の工事などを進めている。現時点の契約上の工期は17年3月~22年7月、契約金額は約202億円。
大林組JVは掘削完了翌月の25年5月、工事の遅れは主に想定外の岩盤や想定し難い肌落ちなどが原因だとして、契約金額の約40億円増額を求め、発注者の広島高速道路公社を東京地裁に提訴。その後、26年2月13日に訴えの変更を申し立て、請求する増額分を約142億円へと増額した。
当初の提訴は20年9月までの工事で生じたトラブルに関する増額だった。今回の変更では、それ以降のトラブルによる増額を追加した。「訴えの変更申立書」などによると、トラブルの経緯や大林組JVの主張は以下の通り。
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