日系自動車部品メーカーの屋台骨が大きく揺らぎ始めた。トヨタ自動車や日産自動車が中国で部品の大半を現地メーカーから採用し、ケイレツの日系勢はことごとく失注した。コスト競争力の高い中国系部品メーカーが品質面で日系の水準に追いついてきた。トヨタは東南アジアでも中国部品の採用を増やす方針とされる。日系部品メーカーは岐路に立たされている。
「bZショック」。トヨタが2025年3月に中国投入した電気自動車(EV)「bZ3X」で現地開発に舵(かじ)を切り、部品の大半を中国系から採用した。トヨタは否定するが、複数のアナリストが数え方次第で9割近くが中国部品と推測する。トヨタの中国合弁・広汽トヨタが開発を主導し、トヨタケイレツの日系部品メーカーのほとんどが失注したとされる。
当初はbZ3Xにとどまる動きと見る部品メーカーもあった。ただトヨタは続く「bZ5」でも中国系部品を多く採用した。2026年3月5日に事前受注を開始した「bZ7」では日系の比率を3割程度としており、増やしたと見られるものの同じ傾向にある。トヨタ系部品幹部は「ケイレツだからと言って仕事がもらえる状況ではなくなっている」と強い焦りを口にする。
中国車との価格差を縮める
中国現地のサプライチェーン(供給網)を大幅に拡大する動きはトヨタにとどまらない。日産は中国合弁・東風日産が開発したEVセダン「N7」で中国系部品の採用を大幅に増やした。今後日産は中国から完成車を輸出する動きを活発化する方向だ。中国系部品メーカーとの競争にさらされる日系は厳しい状況に追い込まれている。
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