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冬に玄関で結露が発生、原因は基礎断熱の不備 断熱等級6でも油断大敵

日経XTECH / 3/13/2026

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Key Points

  • 高性能な断熱・高気密の住宅でも、玄関土間で結露が発生した事例がある。
  • 原因は基礎立ち上がりの断熱材を土間コンクリートの上端で止めたため、壁際が無断熱となるヒートブリッジだった。
  • 室内条件は温度24.2°C、相対湿度53–55%、露点14°Cで、露点温度以下の表面温度が結露を招く。
  • 断熱材の納まりを見直すことが結露対策の要であると写真・図で説明されている。

玄関の土間は結露の死角になりやすい。今回紹介するのは、断熱等性能等級6を達成した高性能な住宅で、冬に結露が発生した事例だ。土間の意匠性を重視して、基礎断熱の断熱材を部分的に省いたことが原因だった。

 2024年7月に完成した高断熱・高気密の平屋建て住宅を、引き渡しから7カ月がたった25年2月に、住宅会社の担当者が訪ねた際のことだ。建て主から「玄関のタイルがひとりでにぬれる。結露しているようだ」という指摘を受けた。この住宅は、省エネ地域区分の6地域に該当する温暖地に立っている。

 担当者に頼まれて当社が現地に行くと、タイル仕上げの玄関土間の壁際に結露水を確認した〔写真1〕。

〔写真1〕基礎内断熱の玄関で結露が発生
〔写真1〕基礎内断熱の玄関で結露が発生
基礎内断熱を採用していた玄関土間の壁際に、結露が発生している様子(写真:住まい環境プランニング西日本)
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 この住宅の外皮平均熱貫流率(UA値)は0.3W/m2・Kで、断熱等性能等級6の基準値を大きく超えている。当社が実施した中間時の気密測定では、相当隙間面積(C値)が0.1cm2/m2だった。さらに、全熱交換型換気と床下エアコンによる全館暖房を採用している。これだけ見ると、結露の発生とは無縁に思える最先端の仕様だ。

 調査で訪れたときの室内の温湿度は、一般的な住宅より少し高めだった。生まれたばかりの赤ちゃんのために、加湿器を高めの湿度設定で強運転していたからだ。

 室内の温湿度を測定すると、温度は24.2度、相対湿度は53~55%、絶対湿度は12g/m3だった。この状態の露点温度は14度なので、表面温度が14度以下の箇所があると、結露が発生する〔写真2〕。

〔写真2〕露点温度は14度
〔写真2〕露点温度は14度
玄関で結露が発生した住宅の2月の室内温度は24.2度、相対湿度は53~55%だったので、露点温度は14度となる(写真:住まい環境プランニング西日本)
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 床下まわりは「基礎内断熱」で、押し出し法ポリスチレンフォーム断熱材(XPS)3種aDを基礎の立ち上がりの室内側に厚さ50mmで、スラブ全面に同30mmで施工していた〔図1〕。

〔図1〕断熱材を土間コンの上端で止めていた
〔図1〕断熱材を土間コンの上端で止めていた
左上は、玄関土間の断面詳細図。基礎内断熱を採用し、立ち上がりの断熱材を土間コンクリートの上端で止めていたため、タイルの側面が無断熱になっている。右下は、結露した玄関土間と同じ納まりの工事中の写真。結露した玄関土間とは別の住宅のものだ(出所:住まい環境プランニング西日本)
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 玄関部分の断面詳細図を確認して、結露の発生原因が分かった。基礎の立ち上がりのタイルと壁のクロスを同面にするため、立ち上がりの断熱材を土間コンクリートの上端で止めていたのだ。土間床の上端から土台までの基礎の立ち上がりが無断熱なので、ヒートブリッジとなって結露を生じさせたと考えられる。

 その日の気象データを見ると、最高気温は9.2度、最低気温はマイナス0.5度。温暖地で室内を全館暖房していても、無断熱の部分は露点温度である14度を下回り、表面結露が発生すると判断した。断熱性能の低いアルミサッシ部分が結露するのと同じ現象だ。温暖地でも結露が生じる状況なので、この仕様を寒冷地で採用したら結露量がさらに増え、発生期間も長期化する〔図2〕。

〔図2〕基礎内断熱の欠損部分で結露
〔図2〕基礎内断熱の欠損部分で結露
玄関土間で結露が発生したメカニズム(出所:住まい環境プランニング西日本の資料を基に日経クロステックが作成)
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 玄関土間の結露は、少量でも軽視すべきでない。結露が続くとカビやダニによる健康被害や土台の腐朽だけでなく、蟻害も招くからだ。玄関まわりは地盤とつながり、シロアリが侵入しやすい箇所だ。シロアリはじめじめした木部を好むので、結露水があると、蟻害リスクが一気に高まる。

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