「普通学級?支援学級?」我が子の就学先で迷っている親へ。元特別支援教員×当事者父が教える、後悔しない判断基準
「支援学級を勧められたけど、普通学級に入れたい」
「でも、無理させて潰れたら…」
「支援学級に入れたら、もう戻れないんじゃ…」
就学相談の季節になると、
この相談が本当にたくさん届きます。
どちらを選んでも後悔しそうで、
夜中に何度もスマホで検索しては、
余計に不安になる。
その気持ち、痛いほどわかります。
元特別支援教員なのに、自分の息子で悩んだ
特別支援学級の担任をしていた頃、
毎年のように保護者から
「うちの子、普通学級と支援学級、
どちらがいいでしょうか」
と相談を受けてきました。
そのたびに、
子どもの特性や各種検査の結果を見ながら、
「こちらの方がお子さんに
合っていると思います」
と、それらしいアドバイスをしていました。
でも、いざ自分の息子の番が来たとき。
教員免許も、
専門知識も、 何の役にも立ちませんでした。
「支援学級の方が手厚いのは分かっている。
でも、普通学級で友達と一緒に過ごさせてやりたい」
「いや、無理させて毎日叱られたら、
この子の心が壊れる」
頭では分かっているのに、
心がついてこない。
あの頃、相談してきた保護者の方々が
どれほどの思いで相談に来ていたか、
初めて本当の意味で理解しました。
親が陥りやすい「2つの誤解」
まず、2つの誤解を解かせてください。
1つ目。
「普通学級に入れれば、
普通の子に近づける」
これは残念ながら、幻想です。
環境が合わなければ、
毎日叱られ、自信を失い、
二次障害(不登校やうつ)に
つながるリスクがあります。
2つ目。
「支援学級に入れたら、
もう普通学級に戻れない」
これも誤解です。
支援学級から普通学級への移籍は、
いつでも検討できます。
一度入ったら一生そこ、
ではありません。
この2つの誤解に囚われたまま判断すると、
「世間体」や
「漠然とした将来への不安」が
判断基準になってしまいます。
では、何を基準に決めればいいのか。
私は、2つの問いを
自分自身に投げかけてほしいと思っています。
判断基準①:その教室で、子どもの心は守られるか
一番大切なのは、
「この教室で、 うちの子は毎日『できた!』を 積み重ねられるか」です。
普通学級で、
周りについていけず叱られ続けて、
「どうせぼくなんか」と
自己肯定感がボロボロになるくらいなら、
支援学級で、
その子のペースに合った課題に取り組み、
「できた!」「分かった!」を
毎日積み重ねる方が、
長い目で見て圧倒的に伸びます。
逆に、 支援学級では物足りなくて
本人が退屈してしまうなら、
普通学級+通級指導教室という選択肢もあります。
主語は「親の希望」ではなく、
「子どもの毎日」です。
見学にはぜひ行ってください。
できれば子どもも一緒に。
パンフレットやネットの情報だけでは
分からないことが、
教室の空気を吸えば一瞬で分かります。
判断基準②:親自身が、笑顔で送り出せるか
もう一つ、
私がどうしても伝えたいことがあります。
最終的に決断するのは、親です。
子どもはまだ子どもです。
自分で就学先を選ぶことはできません。
だからこそ、
親自身がその決断に心から納得していることが、
何より大事なのです。
なぜか。
子どもは、 親の表情を驚くほど敏感に読み取っています。
朝、玄関で
「いってらっしゃい」と言う親の顔が
不安で曇っていたら、
子どもは「この学校は不安な場所なんだ」と
感じ取ってしまいます。
逆に、 親が納得して笑顔で送り出せたら、
子どもは「ここは安心していい場所なんだ」と
感じることができるのです。
周りに何を言われても、
ネットでどんな情報を見ても、
最終的には 「私はこの選択に納得している」
と胸を張れるかどうか。
それが、子どもの安心につながります。
最後に
どちらを選んでも、
「あのときこうしていれば…」と
思う瞬間は来るかもしれません。
でも、 「正解を選ぶ」のではなく、
「選んだ後に正解にしていく」ことはできます。
入学してからも、
子どもの様子を見て、
先生と話して、
合わなければ変えればいい。
一度の選択で全てが決まるわけではありません。
大事なのは、
選んだ後も 子どもの表情を見続けること。
そして、 毎朝「いってらっしゃい」と
笑顔で送り出せること。
お子さんが笑顔で 「ただいま」と帰ってくるなら、
そこがその子にとっての正解です。
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