生成AIブームは“情弱ビジネス”で終わるのか? 「大言壮語のSNS」「AIインフルエンサーへの推し活」 たどり着く先は何処か

ITmedia AI+ / 3/30/2026

💬 OpinionSignals & Early TrendsIdeas & Deep Analysis

Key Points

  • ChatGPT登場(2022年11月)以降の生成AIブームで、SNS上の煽り文句(副業で儲かる、仕事が奪われる、神アプデ等)が反復され、現実とのギャップが懸念されている。
  • 生成AIに関する判断が難しいため、信用基準が「誰が言ったか(フォロワー数や権威付け)」に寄り、フォロワー増を目的とする“AI驚き屋”型の発信がビジネスにつながる構造が描かれている。
  • 生成AIスクール・コミュニティでは「今だけ入会金無料」「限定◯◯人」などの強い販売圧力や、クーリングオフ適用外・1年契約縛りを理由とした解約拒否の例が指摘される。
  • 受講後は初心者向けで低品質な教材、稼げる手段の不十分さ(クラウドソーシング説明だけ等)が問題化しており、被害者の会の存在も紹介されている。
  • 最終的に「情弱ビジネスで終わるのでは」という警鐘として、ブームの着地点(信頼・価値提供の欠如)を問い直す内容になっている。

 2022年11月におけるChatGPTの登場から、現在に至るまで生成AIブームが続いています。そこから煽り文句として「副業でもうかる!」「AIの進化で人間の仕事が奪われてリストラ!」「新機能で神アプデ発表」「新たなAIの◯◯が登場!◯◯は即解約!」「AIスキルで転職成功して年収アップ!」「と、大げさで注目を集める言動が繰り返されてきました。

 24年9月から開始した本連載ですが、今回で最終回となります。そこで生成AIブームを振り返ってみると、「情弱ビジネスで終わるのでは?」という懸念が残りました。

生成AI導入プロジェクトの流れ

AI驚き屋による「情弱の錬金術師」

 現状の生成AIを取り巻く状況の特徴として、SNSや動画投稿サイトにおけるインフルエンサーの存在が挙げられます。このインフルエンサーは大げさな表現による情報発信で注目を集めており、「AI驚き屋」とやゆされます。その理由はSNSにおけるフォロワー数を増やすためです。

 生成AIは素人には判断が難しい分野なので、信用の基準は「誰が言ったのか?」になります。そのためフォロワー数が多ければ、生成AIに詳しい専門家と思わせることが可能です。そこからメディア出演や出版、顧問、業界団体などを通じて権威を高め、ビジネスを展開します。

 生成AIに関するビジネスの中でも、特に生成AIスクール・コミュニティーについては問題を指摘する声も上がっています。「副業や転職で稼げる」「生成AIを知らないと失業する」と脅迫してセミナーに誘導し、セミナーでは「本日限定◯◯人まで入会金無料!」と迫り、契約書無しでクレジットカードで支払いさせるケースも存在します。

 入会しても提供されるのは初心者向けかつ低品質な教材ばかり。副業はクラウドソーシングの利用を説明するだけで、一向に稼げません。解約したくても、クーリングオフの適用外や1年間の契約縛りを理由に拒否されます。こうした強引な運営体質が受講者や元関係者に指摘されており、被害者の会が結成されているのも確認できます。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

続きを読むには、コメントの利用規約に同意し「アイティメディアID」および「ITmedia AI+メールマガジン」の登録が必要です