NVIDIAの直流800V給電構想 参画企業2倍、電力インフラ大手も加勢

日経XTECH / 4/26/2026

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Key Points

  • NVIDIAがAIサーバーの電源供給に直流800V(HVDC)を用いる構想を進めており、協業参画企業は2025年10月時点で約30社まで拡大した。
  • 2025年5月に公表されていた協業先約15社から倍増しており、半導体メーカーや電力システム関連企業を中心に仕様検討が進む。
  • 狙いは電力効率の改善で、AIデータセンターの消費電力増大に対応しつつラック当たり600kW規模の電力を扱うことを見据える。
  • 現行はラック内部で交流→直流変換が行われがちだが、ラック外側で集中的に変換して800V直流を各ラックへ供給する方式に切り替えることで、電源部品の電流を抑え電力密度を高められるとしている。
  • 次世代サーバーラック「Kyber」により、直流800V給電の導入を検討しつつ、2027年にAIサーバーの登場予定が示されている。
米エヌビディアの次世代サーバーラックシステム「Kyber(カイバー)」を用いたAIサーバー。2025年3月の開発者会議で概要を示した(出所:エヌビディアの配信動画をキャプチャー)
米エヌビディアの次世代サーバーラックシステム「Kyber(カイバー)」を用いたAIサーバー。2025年3月の開発者会議で概要を示した(出所:エヌビディアの配信動画をキャプチャー)
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 AI(人工知能)サーバーの電源供給に直流800Vを用いる構想で、米NVIDIA(エヌビディア)との協業体制に加わる企業が増えている。2025年10月時点で、半導体メーカーや電力システムの関連企業など約30社が関わり、仕様の検討が進む。2025年5月、同社は協業先として約15社の名前を明かしていたが、半年足らずでおよそ倍増した格好だ。

 いわゆる「高電圧直流」(HVDC)による電力供給を推進する。消費電力の増大が見込まれるAIデータセンターの電力効率を高める狙いがある。同社は、2025年10月13~16日に米国で開かれたデータセンター関連のイベント「2025 OCP(Open Compute Project) Global Summit」に合わせ、協業体制の拡大に触れた。

 同社の次世代サーバーラックシステム「Kyber(カイバー)」で、直流800V給電の導入を検討する。同ラックを用いるAIサーバーは2027年にも登場する予定で、その消費電力はラック当たり600kWに達するとされる。2024年に同社が発表したAIサーバー「GB200 NVL72」が同120kWであるのと比べても、消費電力は大幅に増える見込みだ。

 そこで、各サーバーラックの内部で電力を交流から直流に変換する、現在の電力供給の仕組みをあらためる。ラックの外側で交流から直流の変換を集中的に行い、直流800Vという高電圧で各ラックに供給する。銅製の電源部品などに流れる電流を小さくできるため、電力密度を高められるといった利点がある。

AIサーバーの電力供給技術に注目が集まる
AIサーバーの電力供給技術に注目が集まる
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電力システムの大手企業が加わる

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