「SaaSの死」はチャンス、進化の機会と捉えるマネーフォワード辻社長

日経XTECH / 4/27/2026

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Key Points

  • 「SaaSの死」論は逆風ではなく、バックオフィス領域でのAI搭載による進化の機会だとマネーフォワードの辻社長は前向きに捉える。
  • 具体策として、既存のクラウドSaaSにAI機能を追加する取り組み(既存顧客へのAI関連サービス提供)を進める方針を示した。
  • AIネイティブ新プロダクトとして、クラウド会計を「AI会計」へ置き換える象徴例「マネーフォワード AI確定申告」を挙げ、ディスラプトする発想を強調した。
  • AI×BPOとして、経理・請求回収などのバックオフィス業務をAIと組み合わせて外部委託/アウトソース向けにも提供する(「おまかせ経理」「おまかせ請求回収」)。
  • 収益面では2028年度までにARPAを30〜40%増、今期はAIプロダクトに20億円投資し、2030年にはAI関連ARR150億円超を目指す計画を述べた。

「バックオフィス×AI」を掲げて、会計や労務といったクラウドサービスへのAI機能搭載を急ぐ。AIに取って代わられるとする「SaaSの死」論には、逆風ではなく進化の機会と前向きだ。事業の選択と集中を進め、法人向け事業へのシフトを鮮明にする。

(聞き手は玉置 亮太=日経コンピュータ編集長、水 達哉=日経クロステック/日経コンピュータ)

辻 庸介(つじ・ようすけ)氏
辻 庸介(つじ・ようすけ)氏
2001年に京都大学を卒業。ペンシルベニア大学ウォートン校MBA修了。ソニー、マネックス証券を経て、2012年にマネーフォワードを設立。経済同友会 副代表幹事 スタートアップ推進総合委員会 委員長、シリコンバレー・ジャパン・プラットフォーム エグゼクティブ・コミッティー、新経済連盟幹事を兼務。(写真:村田 和聡)
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「バックオフィス×AI」を掲げて、会計や労務といった既存のクラウドサービスへのAI機能搭載を進めています。

 生成AI(人工知能)が登場した際、大きな変化が生まれる可能性があると感じ、AI組織へのシフトを始めました。最近になり「AIカンパニー」を掲げる企業が増えましたが、私たちは3年前から、AI関連の取り組みを進めてきました。

 1つ目が既存のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)にAIを付け加えるシンプルな取り組みです。当社は国内で最も広いSMB(中堅・中小企業)向けバックオフィスサービスのラインアップを持つと自負しています。既存の顧客にAI関連サービスを提供していきます。

 2つ目が、AIネーティブな新プロダクトの創出です。パッケージソフトがクラウドに置き換わったように、クラウド会計もAI会計へ置き換えていく必要があります。その象徴が「マネーフォワード AI確定申告」です。自分たちをディスラプトする発想です。

 3つ目がAI×BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)です。バックオフィス業務を自社で回したい企業もあれば、外部に委託したい企業もあります。後者向けに「マネーフォワード おまかせ経理」や「マネーフォワード おまかせ請求回収」といったサービスを、AIと組み合わせて提供しています。

辻庸介氏の発言概要
辻庸介氏の発言概要
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 これら3本柱で、2028年度までにビジネスセグメントのARPA(1アカウント当たりの平均売上高)を30~40%増にする計画です。今期はAIプロダクトに20億円を投資し、2030年にはAI関連のARR(年間経常収益)の150億円超えを目指します。

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業務・顧客に対する理解に一日の長

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