「世界一は狙わない」NVIDIAと協業でAI時代の計算機へ

日経XTECH / 5/30/2026

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Key Points

  • 理化学研究所と富士通、米NVIDIAが開発する次世代スーパーコンピューター「富岳NEXT」の基本設計が2026年3月に完了し、詳細設計へ移行した。
  • 「世界一の性能」よりもAI時代に「使われる計算機(脱専用)」を重視し、科学計算とAI処理を両立する研究開発基盤を狙う。
  • 演算性能はエクサスケール級を見据えつつ、性能ランキングの価値が相対的に薄れるという認識のもと、実利用性・商業的成功も意識した設計方針を掲げている。
  • 開発には国が1000億円超を投じ、2030年ごろの稼働を目標に「国産スパコンの次の主戦場」をAI計算に置く方針が示された。

 理化学研究所と富士通、米NVIDIA(エヌビディア)が2030年ごろの稼働を目指し開発する次世代スーパーコンピューター「富岳NEXT」が、最初のマイルストーンを迎えた。アーキテクチャーの基本設計を2026年3月に終え、詳細設計へ移った。性能世界一へのこだわりを捨て、AI(人工知能)時代に「使われる計算機」の実現に比重を置く。

 富岳NEXTは、理研と富士通が共同開発し2020年に稼働させたスパコン「富岳」の後継機の開発コード名である。演算性能はエクサスケール級を見据えつつ、科学計算とAI処理を両立できる次世代の研究開発基盤を目指す。開発には国が1000億円超を投じる。

エヌビディアと目指す「脱専用」

 「スパコンは使われてこそ。商業的成功なしでは意味がない」─。富岳NEXTの開発を主導する理化学研究所計算科学研究センター長の松岡聡氏は断言する(図1)。

図1 理化学研究所の松岡聡氏
図1 理化学研究所の松岡聡氏
AIの時代において計算性能のランキングは価値が薄れつつあると話す。(写真:加藤 康)
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富岳NEXTの狙いは明確だ。日本で開発する国産ス...

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