キオクシア、酸化物半導体で3次元DRAM サムスンと競う

日経XTECH / 4/6/2026

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Key Points

  • キオクシアは酸化物半導体(IGZO)を使うDRAM技術を開発しており、漏れ電流の低減と低消費電力化を狙い、素子を3次元方向に積層して記憶容量を増やす計画だ。
  • 2025年IEDM(12/6〜10、米サンフランシスコ)で詳細発表予定で、IGZOトランジスタを8層積層する構造で良好な特性を得たとされる。
  • Samsungや中国勢も同種の次世代DRAM研究を進めており、AI向けメモリーの次の主戦場になり得ると指摘されている。
  • 現行DRAMの微細化限界を突破する手段として、シリコン基板上でチャネル形成し3次元化できる酸化物半導体が有望視され、信頼性データの提示が今後の注目点とされる。
  • キオクシアはNANDフラッシュの3次元積層技術をDRAMへ転用する方針で、2024年にはNanya Technologyと共同で「OCTRAM」も発表していた。
キオクシアホールディングスは酸化物半導体を使うDRAMの開発を進める(写真:日経クロステック)
キオクシアホールディングスは酸化物半導体を使うDRAMの開発を進める(写真:日経クロステック)
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 半導体メモリー大手のキオクシアホールディングスは短期記憶に使うDRAMの大容量化や低電力化につながる技術を開発した。基本素子に酸化物半導体と呼ぶ材料を使い、素子を3次元方向に積層して記憶容量を増やす。漏れ電流を小さくでき消費電力も減る。韓国Samsung Electronics(サムスン電子)や中国半導体大手も同様の技術を開発中で、AI(人工知能)向けメモリーの次の主戦場となりそうだ。

 キオクシアは2025年12月6~10日に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催される国際学会「IEDM(International Electron Devices Meeting) 2025」で詳細を発表する。液晶パネル材料としても知られる酸化物半導体IGZO(InGaZnO)を使う。製造コストを低減しやすい3次元積層技術を開発し、IGZOトランジスタを8層積層した構造で良好な特性を得た。

 酸化物半導体を使う次世代メモリーを研究する東京大学教授の小林正治氏は「動作時電流が大きく、リーク(漏れ)電流は小さい優れたトランジスタ特性が得られているようだ。信頼性に関するデータが示されるかに注目したい」と話す。

 酸化物半導体はDRAMの微細化の限界を突破する手段として脚光を浴びている。現行のDRAMはトランジスタのチャネル(電流が流れる領域)の形成にシリコン基板を使う。次世代DRAMはシリコン基板への成膜でチャネルを造り、チャネルを垂直に立てたりトランジスタを3次元積層したりできるようにする。酸化物半導体は比較的低温で成膜した際の電気的特性に優れ、高速で漏れ電流の小さいトランジスタを実現できるため、この用途に適する。

キオクシアは2024年のIEDMで「OCTRAM」を発表した(出所:キオクシア)
キオクシアは2024年のIEDMで「OCTRAM」を発表した(出所:キオクシア)
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 キオクシアは長期記憶に使うNAND型フラッシュメモリーの専業だが、2030年代の事業化を視野に次世代DRAMを開発している。「NANDで培った記憶素子の3次元積層技術を生かす」(キオクシア幹部)ことで、DRAMが微細化限界を迎え3次元へ移行するタイミングでの市場参入を狙う。ここに利用するのが酸化物半導体だ。

 2024年のIEDMでは中堅DRAMメーカーの台湾・南亜科技(Nanya Technology)と共同で、酸化物半導体を使うDRAM「OCTRAM(オクトラム)」を発表した。トランジスタのチャネルを垂直に立てる構造を導入し、現行のDRAMと比べて1ビット当たりのチップ面積を縮小できることを示した。今回のIEDMでは量産を見据えた方法でトランジスタを3次元積層して動作を確かめ、3次元DRAMへの道筋をつけた。

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中国CXMTも酸化物半導体を活用

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