この記事の3つのポイント
- 「富岳NEXT」はGPUやCPUと連係動作するメモリーでも新機軸
- ソフトバンクとインテルが主導し、チップを立て「磁界結合」でつなぐ新メモリー開発
- 需給が逼迫するAIメモリーを確保する上で日本の試金石に
2030年ごろに稼働するスーパーコンピューター「富岳NEXT」では、メモリーでも新機軸を打ち出す。GPU(画像処理半導体)やCPU(中央演算処理装置)との連係に向けて、HBM(広帯域メモリー)よりも大容量で低消費電力、低コストを狙える新型メモリーの採用を検討する。ソフトバンクと米Intel(インテル)が開発を主導し、日本にとっては将来にわたるAI(人工知能)メモリー確保の試金石となる。
「HBMは2030年ごろ、熱の問題で限界に近づく。次世代を担うメモリーを実現する」。ソフトバンク子会社として2024年12月に創業した半導体メモリー設計会社、SAIMEMORY(サイメモリ、東京・港)社長の山口秀哉氏は力を込める。
富岳NEXTでは、エヌビディアのGPUや富士通のCPUと連係動作するメモリーに「先端技術を採用した積層型メモリー」(理化学研究所)を使う。理研が有望視するのが、サイメモリとインテルが2029年の量産を目指し共同開発する新型メモリー「ZAM」(Z-Angle Memory、ザム)だ。理研などはZAMが要求仕様を満たせば、富岳NEXTへの採用を前向きに検討する。経済産業省もZAMの開発を支援する。
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