半導体、競争の舞台は宇宙へ

日経XTECH / 4/25/2026

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Key Points

  • NASAの有人宇宙飛行ミッション「アルテミス2」で、小型衛星K-RadCubeがSamsung ElectronicsおよびSK hynixの半導体メモリーを宇宙の放射線環境(ヴァン・アレン帯)へ搭載し、動作検証を実施した。
  • 無重力・真空環境が結晶成長研究に適するという背景から、宇宙空間は半導体・材料の特性評価やプロセス開発の場としても有望だという視点が示される。
  • 半導体市場はAIデータセンター需要で2026年に1兆ドル超の見通しがありつつ、将来的には宇宙環境が競争の主戦場になり得ると論じている。
  • SpaceXとTeslaがAI半導体工場「テラファブ」を米テキサス州に建設する計画を発表したことが、半導体戦略の拡張(生産・競争軸の変化)として注目される要素として挙げられている。

 米航空宇宙局(NASA)による有人宇宙飛行計画の2番目のミッションである「アルテミス2」が成功しました。乗組員を乗せた宇宙船「オリオン」が月を周回し、地球へ無事帰還しました。

 このミッションで宇宙空間へ打ち上げられたものの1つが韓国の半導体大手、Samsung Electronics(サムスン電子)とSK hynix(SKハイニックス)の半導体メモリーです。高エネルギーの粒子が飛び交う放射線帯(ヴァン・アレン帯)における半導体の動作を調べる目的で、小型衛星「K-RadCube」に搭載され打ち上げられました。

 大学時代に結晶成長の研究室に所属していた筆者はふと、かつて宇宙空間における結晶成長が話題になったことを思い出しました。無重力で真空の宇宙は、結晶成長のメカニズムを調べたり、より良い結晶成長法を開発したりするのに適すると言われていました。

 半導体市場はAI(人工知能)データセンター向け需要で2026年に1兆ドル(約158兆円)を突破することがほぼ確実ですが、遠くない将来、宇宙が主戦場となるかもしれません。Elon Musk(イーロン・マスク)氏は2026年3月、最高経営責任者(CEO)を務める米SpaceX(スペースX)と米Tesla(テスラ)が共同で、AI半導体工場「テラファブ」を米テキサス州に建設すると発表しました。

 注目に値するのが、半導体の……

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