半導体チップ接続に光電融合、NVIDIA5年前倒しの採用に驚き

日経XTECH / 5/5/2026

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Key Points

  • NVIDIAが、従来より遅れると見られていたGPU間の光接続(光電融合)を「Feynman」GPU(2028年出荷予定)に導入しそうで、同社がこれまで光化に消極的だったとの見方を覆す動きとして注目されている。
  • スケールアップ(サーバ内でGPU/CPU等の性能・プロセッサ間通信を強化)で課題になるのは、接続数増に伴う通信ボトルネックと電力増であり、電力効率(1ビット当たりの消費電力)を高めるために光電融合が有力視されている。
  • 光電融合はこれまで主にスケールアウト(ラック間を10km級で接続する長距離)用途だったが、スケールアップでも近接領域で電気伝送の限界を超えるため適用範囲が広がる見通し。
  • 2026年3月には、データセンター向け「スケールアップ」光インターコネクト標準化団体OCI-MSAが設立を発表し、NVIDIAやBroadcom、AMD、Meta、Microsoft、OpenAIなどが関与している。
  • NVIDIAのCPO(Co-Packaged Optics)製品「Quantum-X」など、半導体パッケージ同士を光でつなぐアプローチが、光電融合の実装加速を示す材料になっている。

 2033年ごろに実現するといわれてきたGPU(画像処理半導体)同士の光接続が、5年ほど前倒しになりそうだ。米NVIDIA(エヌビディア)は2028年に出荷予定のGPU「Feynman(ファインマン)」に光電融合技術を導入するもようだ。同社は「GPU間の光化に消極的」と見ていた記者にとって、衝撃は大きかった。

GPU同士を光で結ぶ技術が導入に向かう(写真:日経クロステック)
GPU同士を光で結ぶ技術が導入に向かう(写真:日経クロステック)
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 2026年3月、「スケールアップ」向け光インターコネクトの標準化団体「Optical Compute Interconnect Multi-Source Agreement(OCI-MSA)」がその設立を発表した。設立に関わったのは、エヌビディアや米Broadcom(ブロードコム)、米AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)、米Meta(メタ)、米Microsoft(マイクロソフト)、米OpenAI(オープンAI)といった大手のIT企業や半導体企業である。

 スケールアップとは、サーバーの演算処理性能を高める手段の1つだ。サーバーに搭載されたGPUやCPU(中央演算処理装置)などの各プロセッサー性能や、プロセッサー間の通信性能を高めることで実現する。中でも、近年重要視されているのが、プロセッサー間の通信性能である。接続数を増やして並列処理を強化し、演算性能を高める動きが盛んになっているからだ。プロセッサー間の通信速度が遅いと、接続数を増やしても、あまり意味がない。ただし、伝送速度を高めると、消費電力が増えやすい。そこで、高速化と消費電力削減を両立させなければならない。つまり電力効率を高めて、1ビット当たりの伝送に必要な消費電力を小さくする必要がある。

 これまでプロセッサー間の通信を電気回路が担っていた。今後、データ伝送速度の高速化と消費電力の抑制を両立させるために、光回路に置き換える光電融合の導入が進む。データセンターが費やす膨大な電力を、光接続の適用範囲を広げることで抑える。

 これまで、光接続は主に「スケールアウト」で用いられてきた。スケールアウトでは、複数のサーバーラックの間を接続し、その数を増やすことでデータセンター全体の演算処理性能を高める。

エヌビディアのCo-Packaged Optics(CPO)製品「Quantum-X」はスケールアップ向けで、半導体パッケージ同士を光でつなぐ(出所:エヌビディア)
エヌビディアのCo-Packaged Optics(CPO)製品「Quantum-X」はスケールアップ向けで、半導体パッケージ同士を光でつなぐ(出所:エヌビディア)
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 スケールアウトでは、サーバーラック間の伝送距離は長い場合で10kmになるという。この距離になると、数百ギガ(G)ビット/秒以上を電気伝送で実現するのは難しい。そこで、光伝送に置き換える。

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消極的な姿勢に変化

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