BookLiveは3月27日、クリエイター向け電子書籍配信サービス「クロスフォリオ出版」で配信した一部の作品で、制作に生成AIを使っていないにもかかわらず、AIを利用しているとの誤表記が生じた件について、経緯などを明かした。このミスを巡っては、あるクリエイターによるX上での指摘を受け「本件は弊社の落ち度によるもので、作家様がAIを利用していたという事実は一切ない」と同日に発表していた。
誤表記があったのは、8人のクリエイターの計12作品。クロスフォリオ出版では、他社の電子書籍販売サイトに作品を配信する際、出版取次に作品のデータを送る。このデータのフォーマットにAI作品を設定する項目があり、「(データ成形の際の)仕様設計の問題と後発の不具合が重なり、誤ってAIの項目に判別情報が振られた」(BookLive)という。
「生成AI作品」との誤表記については、配信先の電子書籍販売サイトと連携し、同日午後5時55分までに修正したという。誤表記があった8人のクリエイターにも連絡済みで、必要に応じて担当者が説明・謝罪すると表明した。また再発防止に向け、システム上の見直しを含め、チェック体制を改善する方針を示している。
なお27日時点で、誤表記のあった作品のうち、BookLiveがクリエイターの許可を得たものを公表している。作品の配信日とタイトル、作者名は以下の通り。
3月27日配信作品
「剣の護り手 狼とオメガ王子の降嫁」(宵/蔦木圭)
「宝珠に結ぶ縁 ─若き陰陽師、龍神に恋さるるの語─【読み切り作品】」(たまむし)
3月13日配信作品
「我輩は「まおー」である。(1)」(椎那渉/Cafe Chat-Noir)
「自宅がエロトラップダンジョン化したので配信始めました。 第二話」(七瀬京/藤掛ヒメノ/Pro-ZELO)
「自宅がエロトラップダンジョン化したので配信始めました。 第三話」(七瀬京/藤掛ヒメノ/Pro-ZELO)
「片想いリフレイン(1)」(浜野ノア/浜野倉庫)
「世界は僕の箱庭」(久納一湖/team hattari)
2月20日配信作品
「自宅がエロトラップダンジョン化したので配信始めました。 第一話」(七瀬京/藤掛ヒメノ/Pro-ZELO)
クロスフォリオ出版は、小説やイラストなどの創作物を投稿できるサイト「Xfolio」(クロスフォリオ)と連携する電子書籍配信サービス。個人のクリエイターが自身の作品を登録し、複数の電子書籍販売サイトに配信できる。
一方、Xfolioでは、2023年8月からAIで生成した創作物の投稿などを禁止している。クロスフォリオ出版でも、AI作品の配信は「現状は原則不可」とするなど、AIによるコンテンツの取り扱いに慎重な運営方針を示していた。
そのためX上では「よりによってクロスフォリオ出版」「どんなミスでこんなことになるんだ」など、今回の誤表記を訝しむ声が一部で出ていた。
関連記事
“AI不使用”の作品に「AI生成」と誤表記――電子書籍配信「クロスフォリオ出版」が謝罪
BookLiveは、クリエイター向け電子書籍配信サービス「クロスフォリオ出版」で配信した一部の作品で、制作に生成AIを利用していないにもかかわらず、AIを使用している旨の誤表記があったと謝罪した。
“AI学習お断り”の漫画レーベルがキャッチにAI活用? 批判を受け謝罪 「AIに作品読み込ませてない」「実際は編集が考案」
「実際のキャッチ・あらすじなどは、全て編集が考案」――出版社の大洋図書は、同社の漫画雑誌「ihr HertZ」「CRAFT」編集部の公式Xでこのような声明を出した。何があったのか。
小説投稿サイトで“AI作品”対策相次ぐ note運営サイトは「AI作品を自動判定する仕組み」開発中
noteと傘下のTales & Co.は、共同で運営する小説投稿サイト「TALES」で、AIで生成した作品への対策を進めていると発表した。小説投稿サイトで、AIで生成した作品への対策などが相次いでいる。
AI生成作品でのコンテスト参加・書籍化打診を禁止 小説・漫画投稿サイトのアルファポリス
小説や漫画の投稿サイト「アルファポリス」を運営するアルファポリスは、同社が開催する全てのコンテストで、AIで生成した作品の投稿を禁止すると発表した。
講談社やKADOKAWAなど19団体が生成AI巡り共同声明 「Sora 2」問題受け
講談社やKADOKAWAなどの出版社17社と、日本漫画家協会、アニメ制作会社を中心に構成される日本動画協会、“生成AI時代”における創作と権利の考え方をまとめた共同声明を発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
続きを読むには、コメントの利用規約に同意し「アイティメディアID」および「ITmedia AI+メールマガジン」の登録が必要です




