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「ハード回帰にあらず、デバイスはAIの五感と身体」オムロン技術トップ

日経XTECH / 3/23/2026

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Key Points

  • オムロンは成長事業への投資配分を明確にする「注力13事業」策定と、データ源泉としてセンサーやコントローラーを重視する「強いデバイスへの回帰」を中期ロードマップSF 2nd Stageで示した。
  • フィジカルAIは生成AIの枠を超え、現場の五感でデータを取得し、それを用いてデバイスを制御する広い領域を指すと諏訪氏が説明した。
  • 2030年までに現場で自律工場が現実化し、検査装置が不良を検知するだけでなく原因を提案・自動修正するような機能が普及する可能性が示唆された。
  • 現状の大規模データ学習中心のAIだけでは汎用作業や精密制御には限界があり、デバイスの五感と身体のアップデートが不可欠との認識が強調された。

この記事の3つのポイント

  1. 成長事業に投資を配分するために「注力13事業」策定
  2. 機械の五感と身体に当たるのがデバイス
  3. 開発生産性(営業利益 ÷ 研究開発費)2.5倍は実現可能な目標
諏訪氏は「五感」と「身体」を持った機械を実現するのがデバイスだと語る(写真:行友重治)
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諏訪氏は「五感」と「身体」を持った機械を実現するのがデバイスだと語る(写真:行友重治)

 「人間もブラックボックスじゃないですか」――。オムロンの技術戦略を統括する諏訪正樹氏は、製造現場で敬遠されがちなAI(人工知能)の不透明さを、人間の本質になぞらえて肯定した。

 同社は2025年11月に発表した「中期ロードマップSF 2nd Stage」で、「強いデバイスへの回帰」を打ち出した。データの源泉となるセンサーやコントローラーにまずは資源を集中させる選択だ。産業用ロボットそのものは注力事業に含めなかった。

 構造改革を経て再成長へ舵(かじ)を切るオムロン。AIとハードウエアを融合しつつ現場データの価値をどう最大化するのか。諏訪氏に技術トップとしての視点を聞いた。

「フィジカルAI」の開発が各国で加速しています。

 (工場に)2030年までには確実に入ってくると思う。例えば検査装置が賢くなり、単に不良を見つけるだけでなく、「印刷機の目詰まりが原因ではないですか」と提案し、自動で直してくれるような自律工場の世界になっていくだろう。

そもそもフィジカルAIについてどのように捉えていますか。

 世の中で言うフィジカルAIは、生成AIで身体を動かすという狭義の意味が多いが、我々はもっと広い世界、つまり五感で現場の情報を得て価値あるデータを選別し、身体(装置)を制御するところまでを含めて考えている。

 今の生成AIや人型ロボットは、大量データによる学習で「見よう見まね」で動かすアプローチだが、それだけでは汎用的な作業や精密な制御は無理だ。やはりロボットに持たせる「五感」や「身体」そのもののアップデートが必要となる。

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AIはブラックボックスのままでいい

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