どこでもスマホで解施錠 スマートロック、26年世界標準対応へ

日経XTECH / 4/2/2026

📰 News

Key Points

  • スマートロックの普及を阻んでいた規格の乱立問題を、2026年後半以降に「Aliro」準拠の世界標準規格対応製品で解消する動きが進む。

 鍵を持たなくてもスマートフォンやスマートウオッチで解錠や施錠ができるスマートロック。これまでは規格の乱立が普及の阻害要因になっていたが、世界標準規格に準拠した製品が2026年後半以降に登場しそうだ。

 この世界標準規格とは、米国の業界団体Connectivity Standards Alliance(CSA)が2026年2月に最初の仕様「1.0」を公開した「Aliro(アリロ)」だ。米Apple(アップル)、米Google(グーグル)、韓国Samsung Electronics(サムスン電子)を中心に、世界の220社以上が仕様策定に関わったデジタルキーの標準規格である。

 iPhoneやApple Watchであれば「Appleウォレット」、Androidであれば「Googleウォレット」や「Samsungウォレット」にAliroで標準化されたデジタルキーを格納する。これによりスマホ向けOS(基本ソフト)の規格やウォレットの仕様の違いを気にすることなく、同一のAliro準拠スマートロックを使える。つまり、家族で異なる規格のスマホを使っていてもスマートロックが使えるようになる。

「Aliro」はスマホ向けOSやウォレットの壁を越える。これまでのスマートロックは、iOSかAndroidか、さらにAndroidでもGoogleウォレットかSamsungウォレットか、で使える機種が異なっていた(出所:X-HEMISTRY)
「Aliro」はスマホ向けOSやウォレットの壁を越える。これまでのスマートロックは、iOSかAndroidか、さらにAndroidでもGoogleウォレットかSamsungウォレットか、で使える機種が異なっていた(出所:X-HEMISTRY)
[画像のクリックで拡大表示]

 CSAは2002年に設立されたIoT(Internet of Things)標準規格の策定・推進団体で、アップルやグーグル、サムスン電子、パナソニック、米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)など主要テック企業が加盟する。無線ネットワーク規格「Zigbee(ジグビー)」やスマートホームの世界標準規格「Matter(マター)」を策定した実績がある。

 CSAは2026年3月18日、国内では初となる「CSAメディアデー」を横浜市で開催し、Aliroのデモなどを公開した。米Last Lock(ラストロック)やアイルランドAllegion(アリージョン)、米Durin(デュリン)がAliro対応試作品を披露した。

Aliroに対応したスマートロックをApple WatchのNFCで解錠するデモ。スマートロックはLast Lockが開発中(写真:日経クロステック)
Aliroに対応したスマートロックをApple WatchのNFCで解錠するデモ。スマートロックはLast Lockが開発中(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]
Aliroに対応したスマートロックの試作品。Durinのスマートロックはハンズフリーでの解錠・施錠に対応している(写真:日経クロステック)
Aliroに対応したスマートロックの試作品。Durinのスマートロックはハンズフリーでの解錠・施錠に対応している(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

次のページ

BLE+UWBでハンズフリー解施錠

この記事は有料会員限定です