「その言葉、カスハラかも?」をAIで検知 会話のテキスト化で証跡を残す

ITmedia AI+ / 4/17/2026

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Key Points

  • カスタマーハラスメント(カスハラ)が対面接客の閉鎖空間で発見されにくく、「言った・言わない」になりやすい点を背景に、AIでリスクを早期検知し管理者へ通知する仕組みが提示されている
  • 「AIカスハラガード」は、暴言の反復や拘束のような接客中のリスク行為を検知し、従業員の孤立防止とトラブル早期沈静化を狙う
  • 会話の音声認識による文字起こしで生成テキストを証拠(客観的な記録)として活用でき、報告書下書きにも使えることで従業員の負担と報告工数の軽減を図る
  • ユーザー企業ごとに独自の検知ルールを設定でき、従業員側の不適切言動の検知にも拡張して応対品質の均一化を支援する
  • 今後は対面接客が発生する複数の業界へ展開し、従業員が安心して働ける環境整備の手段として訴求する方針が示されている

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 顧客による不当な言動や要求を指すカスタマーハラスメント(カスハラ)が、深刻な社会問題になっている。対面接客の場は、個室やカウンターといった閉鎖的な空間になりがちだ。そのため周囲がカスハラなどのトラブルに気付きにくく、現場が孤立しやすい。客観的な記録が残らないことから「言った・言わない」の争いが起こることもある。

 2025年4月1日には、東京都がカスハラ防止と対策促進を目的に「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」を施行するなど、社会的にカスハラを防ごうとする機運が高まりつつある。こうした中、ベンダーの間でもカスハラ対策を支援する動きが現れ始めた。人材管理ベンダーのプラスアルファ・コンサルティングが2026年3月5日に提供開始した「AIカスハラガード」は、こうした支援策の一つだ。

AIでカスハラのリスクを検知、会話のテキスト化を証跡確保に生かす

 AIカスハラガードはAIを活用して、対面接客におけるカスハラのリスクを迅速に検知し、従業員の安全確保と実態把握を支援する。同じ要求の執拗(しつよう)な繰り返しや暴言、長時間にわたる拘束といった接客中のリスクをAIで検知し、管理者に即時通知する機能を備える。これにより接客に携わる従業員の孤立を防ぎ、トラブルの早期沈静化につなげる。

 接客中の会話を音声認識で文字起こしする機能があり、生成したテキストデータは発言内容を巡る認識の相違を回避するための客観的な証拠として活用できる(図)。トラブル発生時の報告書の下書きにも使えるので、従業員の精神的負担と報告工数の軽減に役立つ。

画像 図 AIカスハラガードの特徴(出典:プラスアルファ・コンサルティングのプレスリリース)《クリックで拡大》

従業員の応対品質の均一化も支援

 AIカスハラガードは、暴言や脅迫といったカスハラに特有の行為を検知できる他、ユーザー企業ごとに独自の検知ルールを設定可能だ。やりとりの文脈を踏まえて判定することで、カスハラに加えて従業員の不適切な言動も検知し、従業員への指導や応対品質の均一化を支援する。

 プラスアルファ・コンサルティングは今後、対面接客が発生するさまざまな業界に向けて、従業員が安心して働ける環境整備を支援する手段として、AIカスハラガードを訴求する考えだ。

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