テクノロジー「AI警告危険人物」


交通事故は人の命を奪う悲惨な出来事でしかも
事故は起きてから対処しても失われてしまった
命や傷ついた体を元通りにはできません
では危険運転をしやすい人をハンドル握る前の
段階で見抜く事はできるのでしょうか
アラブ首長国連邦のシャルジャ大学研究者達は
ドライバーの心理特性や生理反応や年齢や性別
等の情報を組み合わせ運転シミュレーター内で
事故や違反を起こしやすい高リスクがある人と
そうでない低リスクの人をAIで分類する手法を
開発しました
研究の狙いは事故後に対応するのでなく危険な
傾向を事前に見つけ採用や教育に生かす事です
タクシー会社や運送会社がドライバーの採用時
重視されやすいのは運転経験や過去の経歴です
当然それは大切ですがそれだけで安全な運転が
可能な人を見分けられるとは限りません
論文でも引用されている先行研究は交通事故の
約94%に人間要因が関わっているとされてます
事故の背景は道路の状態や車の性能だけでなく
その人の性格や注意の向け方が深く関わってる
可能性があるのです
例えば同じ様な道路を走っていても規律を守る
傾向が強い人は慎重な運転易く刺激やスリルを
求める傾向が強い人は危険運転し易いです
でもこの様な違いは履歴書や面接だけでは中々
見抜けません
そこで研究チームは運転の上手さだけでなくて
ドライバーの内面や身体反応まで含め評価する
方法を試しました
https://techxplore.com/news/2026-03-ai-flag-high-motorists-road.html

実験は80人参加し全員10分間シミュレーターを
体験してもらいました
シミュレーターは「Logitech G29」という物で
舞台はドバイの道路環境を意識した設定です
交通の複雑さや混雑の多い都市環境を再現した
条件を揃え全員可能な限り同じ状況で走る様な
状況を整えました
研究者達はこの実験で3種類の情報を集めます
①は「心理特性」で参加者に質問票が配られて
これに書かれてる「スリル志向」「誠実性」や
「社会不安」「衝動性」「攻撃性」「利己性」
「人生満足度」「自制心」「臆病さ」等全部で
9つの特性を調べました
②は生理データで心拍数をApple Watchで計り
「まばたき頻度」「瞳孔の大きさ」と「視線の
位置」視線の位置はカメラで目の位置を追える
アイトラッカーで記録しました
③は実際の運転結果でシミュレーター中起きた
事故や不注意に基づく違反を記録しあらかじめ
決めた基準によって各参加者を高リスクな人と
低リスクの人に分類します
その上で研究者達はこの情報をまとめて複数の
機械学習AIに学せました
その結果あるモデルでは精度が93.75%に達し
高リスク群を見逃す割合を示す偽陰性率は0で
素晴らしい結果が出ました
つまり少なくとも今回のシミュレーター環境は
危険な運転傾向を持つ参加者をかなり高精度で
見分けられた事になります

AIが高確率で事故を起こす人を見分けた方法で
特に重要だったのは視線の逸れやスリル志向や
誠実性や性別でした
この中で最も直感的に解り易いのが視線逸れで
運転は言ってしまえば「どこを見ているか」で
成り立つ行為です
前方の車の動きとか信号や歩行者の位置などを
絶えず追いながら自分の進路を調整しなければ
なりません
その為視線が道路から頻繁に外れる人程危険に
気が付くのが遅れ事故や違反に繋がり易くなり
非常に事故リスクが高くなります
今回の研究でも視線の注意が散漫だと特に強く
事故予測因子として浮かび上がりました
性格の影響も見逃せず誠実性が高い人は一般に
責任感が強く決まりを守ろうとする傾向があり
そうした性格は運転中にも慎重さとして表れて
事故を起こし難くなるのでしょう
一方でスリル志向が高い人は刺激や興奮を求め
危険運転する傾向がありリスクを軽く見る所が
増えると考えられます
論文はこうした性格の違いがシミュレーターで
事故や違反の起こし易さと関係してた事を示し
危険運転しそうな人と認識しました
ここで大事なのは危険運転が全く偶然で起きる
訳でないという点です
少なくとも今回の研究では性格や注意のし方に
一定規則がありその規則をAIが拾い上げる事で
事故を起こすリスクが高い人と低リスクの人を
凄く上手く分けられました

言い換えれば危険な運転にはその場のたまたま
だけでなく測定できる傾向が含まれる可能性が
あるのです
この発見の意義は採用時の選別だけに留まらず
研究者達が強く意識してるのはタクシー会社や
交通機関がより根拠のある形でドライバー達の
安全性を評価できるようにする事です
従来は運転歴や面接の印象に頼る場面が大きく
これに対し今後短時間のシミュレーター試験や
心理評価や生理指標を合わせれば危険な傾向を
早めに把握できるかもしれません
そして高リスクと判定された人をただ排除せず
注意力の訓練やストレス管理や安全な意思決定
等の訓練を個別に行う材料にもなります
研究者がこの手法を「意思決定支援ツール」と
位置付けてるのはその為です
勿論この研究は限界もあり今回の事はあくまで
シミュレーター環境で得られたなので参加者は
80人に限られてます
それでもこの研究が示した方向は凄くはっきり
正しいと証明されました
事故後に責任問うだけでなく事故を起こし易い
傾向を前もって見つけ安全教育や採用判断等に
役立てるという考え方です
道路の安全は運に任せる物ではなくデータ毎に
少しずつ設計できる時代に入りつつあるのかも
しれません
事故を防ぐ最善の方法は事故前に危険を見つけ
気付く事なのです

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