三菱電機はデジタル基盤「Serendie(セレンディ)」関連事業の売り上げを2030年度に1兆1000億円へと拡大する目標を掲げている。この目標を達成するため、社内の組織改革やグループ会社の統合、スタートアップとの資本業務提携などを急ピッチに進める。2026年3月には、フィジカルAIを半年以内に事業化することも明らかにした。
三菱電機はDX(デジタル変革)及びIT戦略を推進する新会社として三菱電機デジタルイノベーションを2025年4月に設立した。三菱電機のIT部門「ITソリューションビジネス・業務改革推進本部」を分社化し、システム子会社の三菱電機インフォメーションネットワーク(MIND)、三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)、三菱電機ITソリューションズ(MDSOL)の3社を統合した会社だ。
2026年1月には、三菱電機のデジタルイノベーション事業本部内に「AXイノベーションセンター」(AXC)を新設。研究所や生産技術センター、AI戦略プロジェクトグループなどに分散していたAI(人工知能)人材をまとめ、AI関連事業の展開を加速させている。
フィジカルAIの事業化では、東大発スタートアップ「燈(あかり)」と協業する。同社には2026年1月、50億円の出資を発表した。完全子会社化を2025年9月に発表したOT(制御・運用技術)セキュリティー企業の米Nozomi Networks(ノゾミネットワークス)については、2026年1月に全株式取得が完了している。
こうした三菱電機の取り組みを率いるのが、三菱電機のCDO(DX、ビジネスイノベーション担当)とCIO(情報セキュリティ、IT担当)などを兼務する武田聡氏である。AXCのセンター長も武田氏だ。三菱電機デジタルイノベーションの社長を務める武田氏に、Serendie事業の拡大を含めたDXの取り組みについて聞いた。
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