VLA内製へ、ローム買収に意欲

日経XTECH / 5/9/2026

📰 NewsSignals & Early TrendsIndustry & Market MovesModels & Research

Key Points

  • デンソーは中期経営計画で、自動運転の次世代E2Eモデル「VLA(Vision Language Action)」を自社開発していることを明らかにし、知能化技術の方針を提示した。
  • ルールベースの安全ソフトとE2E AIを組み合わせて信頼性を高め、人の監視なしを目指すレベル4相当の確立を目標としつつ、レベル3にも展開する計画だ。
  • さらにAI半導体の自社設計に着手し、E2E先行のTeslaや中国勢を追う構えで、2029年度をめどに一般道で市街地NOA(Navigate on Autopilot)の投入を狙う。
  • 成長領域(半導体など)の売上比率を2040年度に約3割へ引き上げる方針を示し、加えてロームへの買収提案についても意欲を改めて表明した。

デンソーは2026年3月31日に発表した中期経営計画で、自動運転などの知能化技術と半導体事業の方針を示した。End-to-End(E2E)自動運転の次世代技術であるVLA(Vision Language Action)モデルを自社開発していることを明らかにするとともに、2040年度には半導体など成長領域の売上高比率を約3割に高める計画を公表。ロームへの買収提案についても改めて意欲を示した。

 自動運転技術については、E2EのAI(人工知能)モデルとこれまで培ったルールベースの安全ソフトウエアなどを組み合わせて信頼性を高め、人の監視がいらない「レベル4」相当の技術の確立を目指す。AI半導体の自社設計にも着手し、E2Eで先行する米Tesla(テスラ)や中国勢を追いかける。2029年度をめどに一般道での高度な運転支援機能「市街地NOA(Navigate on Autopilot)」の投入を目指す(図1)。

図1 デンソーの自動運転技術の開発方針
図1 デンソーの自動運転技術の開発方針
安全性や信頼性を優先して高めながら、機能水準を向上させていく(出所:デンソーの資料を基に日経Automotiveが作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 その後レベル4相当の技術を開発し、限定条件下で運転者の監視がいらない「レベル3」にも展開できるようにする。デンソー社長の林新之助氏は「高信頼なシステムをデンソーならではの技術で差別化し、価値を高める」との意気込みを示した。レベル3や4の実用化を目指す時期は明らかにしていない。

次のページ

VLA内製も自前にこだわらず

この記事は有料会員限定です