富士通がフィジカルAIを束ねる「OS」を開発中 カーネギーメロン大学との研究成果を組み込む

ITmedia AI+ / 4/28/2026

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Key Points

  • 富士通はカーネギーメロン大学と「Fujitsu-Carnegie Mellon Physical AI Research Center」を設立し、フィジカルAIの中核技術を共同研究すると発表した
  • 研究成果は富士通が開発中のフィジカルAI向けプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi Physical OS」に2026年度から順次組み込む計画
  • Physical OSは単体ロボットではなく、業務指示に応じて複数ロボットやシステム、センサー、空間をクラウド〜エッジで統合し、リアルタイム性・信頼性・安全性、データ主権やガバナンスにも対応を目指す
  • 中核となる知能として、行動知能(タスク適応)と空間知能(環境情報提供)の2系統を位置づけている
  • 日本政府のフィジカルAIの産業化ロードマップ(2040年20兆円規模等)にも触れつつ、ロボット以外の「活用基盤」整備が今後の注目点になると示唆している

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 富士通は2026年4月23日、フィジカルAIの中核技術を共同研究する「Fujitsu-Carnegie Mellon Physical AI Research Center」を米国のカーネギーメロン大学と共同で設立したと発表した。研究成果は、富士通が開発中のフィジカルAI向けプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi Physical OS」(以下、Physical OS)に2026年度から順次組み込む。

 フィジカルAIは画像や音声、各種センサーのデータを統合し、ロボットなどの機械を介してAIが判断や作業を実施する技術領域を指す。製造や物流、建設、医療をはじめとする領域で自動化の進展や生産性向上、人手不足解消への寄与が期待されている。

「Physical OS」は何を束ねるのか

 Physical OSはロボットやセンサー、システム、空間を統合するプラットフォームだ。

 「Fujitsu Kozuchi Physical OS」の概要(出典:富士通のプレスリリース) 「Fujitsu Kozuchi Physical OS」の概要(出典:富士通のプレスリリース)

 単一のロボットを制御するのではなく、業務指示に応じて複数のロボットやシステムを協調動作させることを目的とする。AIやコンピューティング、ネットワークを提供する富士通の強みを生かし、クラウドからエッジまでを同一基盤で扱う。リアルタイム性や信頼性、安全性を確保し、データ主権、ガバナンスに対応するとしている。

Physical OSの中核になるのは次の2種類の知能だ。

  1. 行動知能: 過去の行動経験や人の模倣を基に、ロボットのタスク適応力を高める
  2. 空間知能: ロボットが活動する環境の情報を提供する

研究体制と2026年度からの組み込み

 Physical OSに組み込む技術は、今回設立した共同研究センターで開発される。参画するのはカーネギーメロン大学の教授陣13人だ。ロボティクスや機械学習(ML)、言語技術、人とコンピュータの相互作用、電気・コンピュータ工学、哲学などの領域を専門としている。

 フィジカルAIを巡っては、日本政府も産業化に向けた検討を進めている。2026年3月に示された「官民投資ロードマップ」案では、2040年に約20兆円規模の市場獲得、世界シェア3割超を目指す方針が盛り込まれた。

 フィジカルAIを巡ってはロボットやAIモデルがフォーカスされがちだが、NVIDIAやGoogle、Microsoftといった世界のビッグテックだけでなく、NECやNTTドコモビジネス、ソフトバンクなど活用基盤の開発に取り組む日本企業も出てきている。今後はフィジカルAIを束ねる基盤についても、実装に向けた検討項目の一つとして注目が集まりそうだ。

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