中国でシェアを落としてきた日本とドイツの自動車メーカーがEnd-to-End(E2E)自動運転で反転攻勢に打って出る。日産自動車やドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)が一般道での高度運転支援「市街地NOA(Navigate on Autopilot)」に対応した車両を投入する。中国でNOAが普及する中、日産やVWは現地のパートナーの技術を活用することで巻き返しを図る。
世界最大級の国際自動車展示会「北京国際モーターショー2026」が2026年4月24日に中国・北京市で開幕する。中国勢は日本勢の得意な高出力ハイブリッド車(ストロングHEV)を投入し、トヨタ自動車の牙城に挑む。E2E時代の新たな競争軸も見えてくる。中国新興勢はステア・バイ・ワイヤ(SBW)や電動機械ブレーキ(EMB)を採用し、E2E自動運転を前提とした乗り心地や操縦安定性を実現するシャシー技術を競い始めた。
日産が2車種のコンセプト車
日産自動車は新エネルギー車の多目的スポーツ車(SUV)「NX8」を公開する。自動運転ソフト新興の中国Momenta(モメンタ)が開発したE2EのAI(人工知能)モデルを採用し、日産車で初めて市街地NOAに対応させた。パワートレーンは電気自動車(EV)と同社初のレンジエクステンダーEV(REEV)をそろえる。新エネ車とは中国政府が定義するEV、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)のこと。
日産は中国で2027年までに10車種の新エネ車を投入する計画で、2030年までに中国販売を年間100万台まで伸ばす目標を打ち出す。北京ショーで日産は2車種の新エネ車のコンセプトも発表する。オフロードSUVとハッチバックに近いSUVとみられる。新型車攻勢をかけて中国事業を成長軌道に戻しにかかる。
トヨタ自動車は2026年3月に発売したセダンEV「bZ7」を公開する。コックピットのOS(基本ソフト)や電動アクスルに通信機器大手の中国・華為技術(ファーウェイ)の技術を採用したのが特徴だ。E2E自動運転にはモメンタのAIモデル「R6」を導入した。
ホンダは中国専用EV群「烨(イエ)シリーズ」の第2、第3弾の開発を中止した影響で、新型EVは出展せず記者会見を開かない予定だ。展示ブースは設ける。
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中国勢ストロングHEV参入はなぜ?この記事は有料会員限定です





