AIに雑な球を投げたら何が返ってきたか〜Claude・GPT・Gemini比較〜
前回の記事(「ナイスボール問題:AIが返してくるのは自分の思考の質だった」)で「AIは甘い球にもナイスボールと返す」と書いた。
今日、意図的に試した。
きっかけ
Xにこんなツイートが流れてきた。「Claude Opus 4.7は曖昧な指示を察するのをやめた。GPT-5.5は逆に自律的になった。どちらも同じ結論に収束している。プロンプトを書く人間がボトルネックだ」。
Opus 4.7は4月16日、GPT-5.5は4月23日のリリース。方向性が真逆の二つのモデルが同じ時期に出てきた。
それで試してみた。
実験
各モデルに同じ球を投げた。
「なんかAIの記事書きたいな」
主語なし、目的なし、読者層なし。前回の「空虚な思考の実物」だ。
返ってきたもの
GPT-5.5:タイトル案つきの5段落構成が即座に返ってきた。整っている。ただ何も聞いていない。5.3はテンプレを並べ、5.4は「気分で言ってくれたら」と寄り添った。5.5はそれもない。自律性が上がるほど、空虚が精巧になった。この設計思想の問題については以前別の記事で書いた。
Gemini 3/3.1:テーマ案5つ、構成提案、「どれが刺さる?」で終わった。3から3.1で絵文字が消えた。構造は変わっていない。この一年、同じ場所に立っている。
Claude Opus 4.7:構成を出さなかった。「なんて言えばいいと思う?」という問いに「シンプルに構成を一緒に考えてほしい、と言えば十分です」と返した。それだけだった。球を待っていた。
ガイドの建前と実験結果のズレ
GPT-5.5のガイドは「結果を定義して、プロセスはモデルに任せろ」と言う。Opus 4.7のガイドは「指示を文字通りに受け取る。曖昧な箇所は補完しない」と言う。
ところが実験では、GPT-5.5は結果を定義する前に結果を返してきた。自律が補完に化けている。Claudeは「文字通りに従う」を「文字がなければ動かない」として実行した。ガイド通りに振る舞ったのはClaudeだけだった。
結論
GPTは補完する。Geminiは寄り添う。Claudeは待つ。
空虚な球への返し方に、モデルの哲学が出た。
補完された空虚は、精巧になっただけで空虚のままだ。
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