図面から3Dモデルを生成するWebアプリ STEP形式やOCR寸法自動照合などに対応

ITmedia AI+ / 2026/4/7

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要点

  • renueは2D図面から3Dモデルを自律生成するWebアプリ「Drawing Agent」に、STEP形式出力、OCR寸法自動照合、産業部品ナレッジベースを追加したと発表した。
  • 3D生成エンジンをCadQueryベースに全面移行し、メッシュ中心のGLB/STLに比べてB-Rep(ソリッド)によるSTEP出力を実現することで、CADソフトでの編集性を高めた。
  • 生成後はOpen CASCADE Technology等で再読み込みテストや面数・ウオータータイト性を自動検証し、さらにOCRで抽出した寸法と実測を許容誤差内に収める再生成ループ(最大10イテレーション)を組み込んだ。
  • 部品種別ごとのCadQueryコード生成パターンを10カテゴリー/100件分事前搭載し、AIエージェントが図面から部品を判定してJSON管理のナレッジを動的に参照できる仕組みを導入した。

 renueは2026年4月3日、2D図面から3Dモデルを自律生成するWebアプリケーション「Drawing Agent」において、STEP形式出力、OCR寸法自動照合、産業部品ナレッジベースの3機能を追加したと発表した。製造現場で求められるCADデータ互換性と生成精度を強化する。

renueは2D図面から3Dモデルを自律生成するWebアプリケーション「Drawing Agent」のアップデートを発表した renueは2D図面から3Dモデルを自律生成するWebアプリケーション「Drawing Agent」のアップデートを発表した[クリックで拡大] 出所:renue

 Drawing Agentは、2D図面画像をアップロードすることで3Dモデルを自動生成するWebアプリケーションだ。2026年3月のリリース以降、製造業の複数企業からSTEP形式での出力やPDF図面への対応、寸法精度の向上といった要望が寄せられていた。

 これらの要望を受け、今回のアップデートでは3D生成エンジンの刷新や検証機能の強化、ナレッジベースの追加を行った。

Drawing Agentデモ動画[クリックで再生] 出所:renue

「Drawing Agent」の主なアップデート内容

 今回、3D生成エンジンをPythonで3D CADモデルを作成できるオープンソースのライブラリ「CadQuery」ベースに全面移行し、CADソフトで編集可能なSTEP形式での出力に対応した。従来のGLB/STLはメッシュ形式のため編集に制約があったが、B-Rep(境界表現)によるソリッドモデルの生成により、CAD環境での直接編集が可能になった。

 生成されたSTEPファイルは、オープンソースカーネルの「Open CASCADE Technology」による再読み込みテスト、面数検証、ウオータータイト性チェックを自動で通過。GLB/STL形式での同時出力にも引き続き対応する。

 また、図面画像からOCRで寸法テキストを構造化抽出し、AIエージェントに数値データとして渡す前処理パイプラインを追加した。生成された3Dモデルの実測値と図面寸法を自動照合し、許容誤差を超えた場合は再生成ループに入り、最大10イテレーションで品質を高める仕組みとした。視覚比較と数値比較を組み合わせた多重検証により、5部品タイプで平均スコア81/100を達成したとしている。

 さらに、産業部品ナレッジベースとして10カテゴリー/100件の部品情報を事前搭載した。冷却機器や電源装置、サーボドライブ、コネクター、エンクロージャ、機械部品、センサー、空圧機器、構造部品、締結部品を対象とする。各部品にはCadQueryのコード生成パターンが付属し、AIエージェントが図面から部品種別を判定し、「list_known_parts/get_part_knowledge」ツールで最適なパターンを動的に参照する。部品情報はJSON形式で管理されており、新規部品の追加にコード変更は不要だという。

「Drawing Agent」の画面イメージ 「Drawing Agent」の画面イメージ[クリックで拡大] 出所:renue

 今回のアップデートにより、海外拠点で受領した2D図面の3D化や、レガシーの紙図面(PDF化済み)の3D CADデータへの一括変換が可能になる他、アセンブリ手順書や構造評価用の3DデータをCADオペレーターの手を借りずに用意できるようになる。

 renueは、部品データベースを2026年度中に500件規模へ拡張し、自動車内装部品やゴム成形品など高難度カテゴリーへの対応を強化する。加えて、複数部品のアセンブリ自動生成や認証/マルチユーザー機能、PLM/ERPとのAPI連携を段階的に提供する予定だという。

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