富士通、独自CPUで狙うソブリンAI ラピダス味方にGPUと共存

日経XTECH / 2026/4/28

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要点

  • 富士通が独自CPU「FUJITSU-MONAKA」シリーズの開発に乗り出し、AIサーバー分野で市場開拓を進める方針を示した。
  • 国産スパコン「富岳NEXT」への搭載を足掛かりに、AIインフラを世界の顧客へ拡販しようとしている。
  • 1.4nm世代技術や3次元チップ実装(チップレット)など最先端技術、さらに超低電圧動作などを組み込み、AI機能強化と省電力を両立する狙いがある。
  • 防衛・製造・ヘルスケア・金融など機密性を重視する領域向けに、セキュリティーに配慮した「ソブリンAI」需要の取り込みを強調した。

この記事の3つのポイント

  1. 富士通は独自CPU「MONAKA」シリーズでAI市場開拓を狙う
  2. 国産スパコン「富岳NEXT」への搭載をその足掛かりとする
  3. 富士通副社長のマハジャン氏「ソブリンAIへのニーズが大きい」

 富士通はAI(人工知能)市場の開拓に向けた次期CPU(中央演算処理装置)の開発に乗り出した。理化学研究所と開発するスーパーコンピューター「富岳NEXT」に搭載するが、AIサーバー分野の世界の顧客にも売り込む。1.4nm(ナノメートル)世代技術や3次元実装技術を盛り込み、Rapidus(ラピダス、東京・千代田)への生産委託を優先的に検討する。半導体とAIの両輪で日本の産業競争力を高める。

富士通研究所先端コンピューティング開発本部本部長の吉田利雄氏(右)は同社のAIサーバー向けCPU「MONAKA(モナカ)」(左)の開発が順調に進んでいると話す(写真:加藤 康)
富士通研究所先端コンピューティング開発本部本部長の吉田利雄氏(右)は同社のAIサーバー向けCPU「MONAKA(モナカ)」(左)の開発が順調に進んでいると話す(写真:加藤 康)
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 「先代の富岳に取り組んだ意義は大きい。富岳の技術をベースに開発したHPC(高性能コンピューティング)製品は、日本だけでなく海外でも売れている」。富士通副社長CTO(最高技術責任者)のヴィヴェック・マハジャン氏は、同社がスパコン開発に携わる意義を強調する。

 独自CPU「FUJITSU-MONAKA(モナカ)」シリーズを強みに、ソブリン(主権)AIなどの市場を開拓する。機密性を重視する防衛や製造、ヘルスケア、金融などの分野に向けて、セキュリティーにも配慮したAIインフラを提供する。MONAKAシリーズではAI機能の強化と省電力性を両立し、AIサーバー分野の世界の顧客に高速・低消費電力のCPUを提供する。

富士通のAIサーバー向けCPU「MONAKA」は中核となるチップをTSMCの2nm世代技術で製造し(左)、複数の半導体チップを組み合わせるチップレット技術(右)で構成する(写真:加藤 康)
富士通のAIサーバー向けCPU「MONAKA」は中核となるチップをTSMCの2nm世代技術で製造し(左)、複数の半導体チップを組み合わせるチップレット技術(右)で構成する(写真:加藤 康)
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 富岳NEXTに搭載するCPU「FUJITSU-MONAKA-X(モナカエックス)」では、1.4nm(ナノメートル)世代のプロセス技術や、複数の半導体チップ(チップレット)の3次元実装などの最先端技術をふんだんに盛り込む。トランジスタを非常に低い電圧で安定に動作させる超低電圧動作技術も独自の強みだ。

 英Arm(アーム)のアーキテクチャーを基に、世界でも米Intel(インテル)などごく限られた企業にしか開発できないAIサーバー向け高性能CPUを実現する。まずは富岳NEXTに供給するが、富士通はそれにとどめるつもりは毛頭ない。

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MONAKAは試作チップでOS起動

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