Abstract
標準的な差分プライバシーは、すべての特徴に対して一様なプライバシー制約を課すため、実際における機微な特徴とそうでない特徴の本質的な違いを見落としている。本論文では、このような異質性を考慮する差分プライバシーの緩和された定義を導入し、機微な特徴と相関していても、特定の特徴を機微でないものとして扱えるようにする。相関を考慮したフレームワーク、\textsf{CorrDP} を提案する。\textsf{CorrDP} は、機微でない特徴についてプライバシーを緩和しつつ、それらの機微な特徴との相関を、全変動距離によって定量化しながら考慮する。さらに、\textsf{CorrDP} の枠組みに基づく差分プライバシー付き経験的リスク最小化(DP-ERM)のためのアルゴリズムを設計し、理論的な効用保証を改善するために、勾配に距離依存のノイズを組み込む。相関距離が未知の場合には、データセットからそれを推定し、同等のプライバシー・効用保証を達成することを示す。合成データセットおよび実世界データセットで実験を行い、機微でない特徴が存在する場合において、\textsf{CorrDP} に基づく DP-ERM アルゴリズムが標準的な DP フレームワークを一貫して上回ることを示す。