時間ではなく、価値提供を。Finatextが目指すAI時代のコンサルティング

note / 2026/4/22

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要点

  • FinatextはAI時代のコンサルティングにおいて「時間を売る」のではなく「価値提供」を中心に据える方針を掲げている。
  • 顧客の課題に対し、AIを活用して成果に直結する提案・支援を行うことが狙いとして示されている。
  • コンサルの提供価値を定量・定性の成果として捉え直し、従来型の稼働時間モデルからの転換を志向している。
  • AI活用の浸透により、意思決定や業務プロセス自体が変わる前提でコンサル設計を更新する必要性が示唆される。
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時間ではなく、価値提供を。Finatextが目指すAI時代のコンサルティング

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Nishioka Yuki



はじめに

はじめまして!
FinatextグループでAIコンサルタントをしています、西岡と申します。

新卒で大手コンサルティングファームに入社し、主に金融機関向けの案件を担当してきました。コンサルティングの仕事は好きでしたが、「自分で事業を創る側に行きたい!」という気持ちがずっとありました。そして2024年にFinatext/ナウキャストに転職し、AI領域に関して営業、コンサルティング、プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメントといった幅広い業務に携わってきました。

そして現在、新規事業「AI+コンサルティング事業」の立ち上げメンバーとしても活動しています。

AI+コンサルティング事業の軸となるのが、「バイブワーキング」という働き方です。

エンジニアがAIに意図や制約を伝えてコーディングさせることを「バイブコーディング」と言いますが、「バイブワーキング」はいわばその非エンジニア版です。(AI+コンサルティング事業の立ち上げ背景や「バイブワーキング」について詳しくは、事業責任者の河端のnoteをご覧ください。)

「AI+」を軸にした働き方「バイブワーキング」のイメージ

AI+コンサルティング事業では、立ち上げメンバー全員がこのバイブワーキングを実践しており、AIとの協働によってスピードと質の両方を向上させています。

このnoteでは、バイブワーキングの実践者として、AI前提のコンサルティング業務とはどういうものかを、コンサルティングファーム出身者の目線で紹介します。

AIによって、コンサルティングに求められる価値は間違いなく変わってきています。
ですが、私自身はそのことにとてもワクワクしています。

すでにAIをフル活用しているコンサルタントやAI前提で働きたいビジネス職の方はもちろんですが、個人的には「AIに仕事を奪われるのでは」と不安を感じている方にこそ、このワクワクが伝わればうれしいです!ぜひ最後までお読みください!



コンサルティング業界に押し寄せるAIの波

バイブワーキングの話をする前に、コンサルティング業界全体で何が起きているかを少しだけ共有させていただきます。

象徴的なのはマッキンゼー社の動きです。2026年1月、ボブ・スターンフェルズCEOは“従業員”60,000人のうち 25,000がAIエージェントであることを明かしました(出典:Business Insiderつまり、労働力の半分近くがAIに置き換わっているということです。こうなると「何時間、人間のコンサルタントを投入したか」で報酬を得る従来のモデルは通用しなくなってきます。実際、同社はグローバル売上の 約4分の1 を成果報酬型に切り替えています。

BCG社においても、自社内でのAI活用によって具体的な効率化が進んでいます。スライド・資料作成では4割、コンテンツの検証・洗練化では5割超、調査・メモ作成でも約4割、データ分析でも約3割といった大幅な時間短縮が実現しています。(出典:BCG Japan

これからは「スライドを量産する仕事」等の作業はAIが担い、「何を考え、何を提案するか、そして何を届けるか」といった本来的にコンサルタントに求められていた「クライアントの課題を解決するプロフェッショナル」としての役割の比重が上がっていくと思われます。同時に人月ビジネスとしての側面は薄れ、アウトプットの質が求められるコンサルタントのニーズが高まっていく良い変化だと感じています。

では実際、AIを取り入れたコンサルタントの働き方はどう変わっているのか。ここからは私自身のケースで紹介させていただきます。



AIと共に働く日常

私はエンジニアではなく、いわゆる「ビジネス側」のコンサルタントです。AIと一緒に動くことで、資料作成、スケジュール管理、リサーチなど、以前は一人では難しかった量、質のアウトプットを出せるようになりました。

メインで使っているツールは Cursor というAI搭載のエディタツールです。

最近話題のClaude CodeやClaude Coworkと基本的に同じことができるツールで、この中に Skills という仕組みがあります。タスクごとのノウハウをAIの「型」として定義しておけるもので、資料作成、リサーチ、レビュー、資料校正、スケジュール管理など約30個を組み合わせながら使っています。(実際によく使うのは10-15個くらいです)


Cursorの画面イメージ

日記作成というSkillsもあり、雑多な箇条書きで一日の感想を渡すと良い感じの文章にしあげてくれて、どんどん日記がデータとして蓄積されます。
それではここから実際の仕事がどう変わったか、いくつかご紹介します!


定例MTGの資料作成
before:案件関連情報を読み返す → 必要な情報を取捨選択する → 残った情報をもとに資料の構成を考える →PPTを作成する
after:案件フォルダに追加情報を入れる → 【AI】資料構成とPPTドラフトができあがる → AIと対話しながらブラッシュアップする

以前は時間のかかっていた資料作成が、今ではより早く、情報の抜け漏れなくドラフトが出来上がるようになりました。AIを活用することで、資料の質を上げるための時間をより多く捻出できています。


提案書骨子作成
before:提案の前提条件を整理する → 類似提案書を探す → 必要に応じて作成者にヒアリングする → 集めた情報をもとに提案書骨子を作成する
after:【AI】提案の前提条件を整理する【AI】類似案件を探す【AI】案件資料から必要情報を探す【AI】集めた情報をもとに提案書骨子を作成する

提案書作成についても、骨子のドラフトまでならAIで一気に作成することができます。体感として骨子作成で言えば以前は2,3時間かかっていた作業が、今では30分程度に短縮されています。もちろんそこから修正していく作業は必要ですが、提案書を作成するために必要な情報は全てAIが集めて来てくれている状態でブラッシュアップに着手できます。


レビュー・校正
before:資料の構成、メッセージ、誤字脱字、表記揺れ等を全て、何度も確認する → 上司にレビュー依頼を出す
after:【AI】蓄積しているレビュー観点に応じて確認する → 念のため人間でも確認する → 上司にレビュー依頼を出す

今は資料ができた段階で、レビューに特化したSkillsにチェックさせています。実際に上司からいただいたレビュー観点を蓄積させているので、「この論点は弱い」「根拠が足りない」といった指摘を自分で潰せます。地味ですが、これが一番ありがたいかもしれません。


リサーチ
before:記事を一つずつ開く → 必要な情報のみExcelに1つずつ要点をまとめる → 整理した情報が間違っていないか確認する
after:【AI】重要度の高い記事をリストアップする【AI】必要な情報のみExcelに要点をまとめる → 整理した情報が間違っていないか確認する

今はAIに「○○業界のAI活用事例を、ソースURL付きでまとめて」と頼むと10分程度で結果が出てきます。用途や背景といったコンテキストを事前にしっかり共有しておくことがポイントです。ただし、AIが自信満々に出してくる数字が間違っていることもあるので、ファクトチェックは変わらず自分の仕事です。


WBS作成・更新
before:スケジュールの全体感を整理する → Excelで一行ずつ手入力する → 変更があるたびに手動で修正する
after:スケジュールの全体感を整理する → 【AI】Excelにて出力する【AI】変更があれば自動で修正する

「議事録を踏まえて3ヶ月のWBSを作ろう」と始めると、全体構成がMarkdownで出てきてExcelにも変換されます。変更があっても「ここを2週間後ろ倒しにして」と伝えるだけ。WBS作成自体もそうですし、メンテナンスに消耗しなくなった分、案件のデリバリーにより時間を使えるようになりました。


このように日常の様々な業務の場面でAIと共に仕事を進めていきます。また、AIに指示して終わりというよりは、「ここは違うな」「もっとこうしたい」とAIと対話しながらアウトプットを作成していきます。

私たちはこの働き方を「バイブワーキング」と呼んでおります。今後コンサルタントの仕事はこのようなAIとの対話、ディスカッションを通じてより早く、そしてより質の高いアウトプットを作成していく方向になると考えています。


これからのコンサルタントに求められるスキル

ここまで具体的な業務の変化を紹介してきましたが、個別のタスクが早くなったこと以上に、 コンサルタントに求められるもの自体が変わりつつある と感じています。

これからのプロフェッショナルに不可欠なのは、「ロジカルシンキング」と「AIを使いこなすスキル」の掛け合わせです。AIは非常に強力なツールですが、こちらが曖昧な指示を出せば、期待する回答が得られない場面も多くあります。

だからこそ、まずはロジカルシンキングによって自分自身の思考を構造化し、AIに対して適切な指示を出すことで、より良いアウトプットを得られるようにコントロールする必要があります。

マッキンゼー社が売上の約4分の1を成果報酬型に移行しているのも、「何時間働いたか」より「どんな成果を出せるか」が問われる時代の表れだと思います。「AIと共に質の高いアウトプットを出す力」というスキルが、これからのコンサルタントにより一層求められていくのではないでしょうか。


一緒にAI時代のコンサルティングを創っていただける方を募集中!

冒頭で少し触れましたが、私は「コンサルティングの仕事は好きだけど、自分でビジネスを作る側に行きたい!」という思いからFinatextに来ました。今まさにそれができています。

目の前のお客様の課題に全力で向き合うのはもちろんですが、その先に、 AI前提の新しいコンサルティングの形を自分たちの手で創っていきたいと考えています。「コンサルタントはAIとどう働くべきか」「どんなスキルが必要になるか」「どんな価値の届け方があるか」――正解はまだ誰も持っていません。だからこそ、自分たちで試しながら形にしていける面白さがあります。

今はまさに事業の立ち上げ期です。年次に関係なく自ら案件を提案しデリバリーできますし、純粋にコンサルティングスキルを磨きたい方はデリバリーに100%集中することもできます。AI+コンサルティングの方向性そのものを一緒に創っていけるフェーズです。

少しでも関心を持ってくださった方は、ぜひお声がけいただけると嬉しいです! カジュアル面談でも、「話だけ聞かせて」でも構いません。コンサルティングの次の当たり前を一緒に創っていける方と、お会いできることを楽しみにしています。

▼カジュアル面談をご希望の方はこちらから
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AI+コンサルタント(ディレクター/マネージャー候補)
AI+コンサルタント

筆者情報

西岡 裕貴(にしおか ゆうき)

東京大学大学院にて金属工学を専攻。
卒業後、新卒でデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社に入社し、約4年間主に金融機関に対しM&A支援や事業戦略策定支援といった案件を担当。
コンサルティング経験を活かしつつも、自分でビジネスを行う側にいきたいという思いからナウキャストに入社。
ナウキャストでは金融機関を中心に生成AI利活用推進、ユースケース収集・選定、要件整理・定義、PoC支援といった幅広い生成AI案件に関与している。

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