米Tesla(テスラ)最高経営責任者(CEO)のElon Musk(イーロン・マスク)氏は、人工知能(AI)向け半導体の工場「テラファブ」の建設を進める。同氏がCEOを務める米SpaceX(スペースX)とテスラが共同で運営する。稼働時期や投資額を明らかにしていないものの、すでに着工したという。自動運転車やロボット、人工衛星など宇宙向けのAI半導体を自社生産する。
テスラが本社を置くテキサス州オースティンにテラファブを建設する。スペースXや傘下のAI開発企業米xAI(エックスエーアイ)と設ける。半導体生産能力は1テラワット(TW、テラは1兆)相当を見込む。ロジック(演算用)半導体やメモリーの製造およびパッケージング(実装)など、AI半導体を一気通貫で製造できる工場にする。生産する半導体の用途に関して、8割を人工衛星や太陽光発電などの宇宙向けに、2割を自動運転車や人型ロボットなど地上向けに充てるという。
テスラは自動運転などに使うAI半導体を自ら設計しているものの、生産はこれまで韓国Samsung Electronics(サムスン電子)に委託してきた。今後は台湾積体電路製造(TSMC)にも委託する。マスク氏はこれらのファウンドリー(半導体受託生産会社)へ依存していては、望む量や性能のAI半導体を調達するのが難しいと見て、自ら半導体工場を建設して運営する構想を表明してきた。
テラファブではまず、テスラの自動運転車向け半導体「AI5」を生産する予定である。その後、ロボット向けの「AI6」や宇宙向けの「D3」なども生産する見込みとする。
生産する半導体の仕様を明らかにしなかったが、最先端のプロセス技術を採用すると見られる。これらの半導体を、テラファブとTSMCやサムスン電子の工場でどう造り分けるかなどは明らかでない。マスク氏はファウンドリーへの生産委託は今後も続ける方針を示した。
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