概要: 固定半径近傍(FRNN)検索は、広く用いられている k 近傍(kNN)検索の代替手法である。kNNとは異なり、FRNNはあらかじめ定義した距離以内に存在するすべての学習サンプルに基づいて、テストサンプルに対するラベル、または推定値を決定する。このアプローチは特定の状況では有益である一方で、すべての学習サンプルに対して固定の最大距離を仮定すると、FRNNの精度が低下し得る。そこで本論文では、適応的距離を用いる適応半径近傍(ARNN)および、後者の場合には重みを用いる重み付きARNN(WARNN)を提案する。これら3つの手法はいずれも、回帰問題、すなわちWiFiフィンガープリンティングによる屋内位置推定に対して、kNNおよびその12の派生手法と比較される。22種類の異なるデータセットを用いて包括的な分析を行う。検証したFRNN版およびARNN版の性能は最良とは言えないものであったが、テストにおける最良4手法のうち3つはWARNN版であり、適応的距離と重みを併用することで、kNNの派生手法と同等、あるいはそれ以上の性能が得られることが示された。
(重み付き)適応半径近傍探索:WiFiフィンガープリントに基づく位置推定の評価
arXiv cs.LG / 2026/4/20
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要点
- 本論文は、回帰タスクであるWiFiフィンガープリント型屋内測位において、固定半径近傍探索(FRNN)をk最近傍(kNN)と比較する。
- 固定の半径を全学習サンプルに一律で適用すると精度が低下し得るとして、適応半径近傍探索(ARNN)と、その重み付き版(WARNN)を提案する。
- 22のデータセットに対し、kNNの12の変種も含めた実験では、FRNNおよびARNNは評価した手法の中でも下位の性能にとどまる。
- 一方で上位4手法のうち3つがWARNNの変種であり、適応半径と重み付けの併用がkNN変種に匹敵、またはそれ以上の性能につながることを示唆する。



