Microsoft 365 Copilotは、Microsoft 365アプリと深く統合され、文書作成、データ分析、コミュニケーションといった日常業務をAIの支援で効率的に行えるように設計されている。書籍『Microsoft 365 Copilot活用大全』(日経BP)ではその使いこなし方を65のレッスンに分けて詳細に解説しているが、本特集ではそのうち5つを抜粋した。
第3回は仕事の進め方に合わせたモードの選択について。Microsoft 365 Copilot Chatでは、画面右上のドロップダウンメニューから3つのモードを選択できる。「自動」「クイック応答」「Think Deeper」だ。これらはGPT-5(従来モデル)で動作する。
書籍執筆時点(2025年12月)では、「More」メニューから「GPT-5.2 クイック応答」「GPT-5.2 Think Deeper」も選択可能になった。特に理由がなければ、性能が向上したGPT-5.2の利用を推奨する。このモードの使い分けが、仕事の速度と質を左右するからだ。
1 3つのモードの違い
「自動」は、Copilotが質問内容の複雑さを自動判断する。簡単な質問には素早く答え、複雑な問題には時間をかける。何も考えずに使える初期設定だ。
「クイック応答」は、スピード重視。メールの下書きや文章の要約、簡単な質問への回答など、深い分析が不要な作業に向いており、数秒で答えが返ってくる。
「Think Deeper」は、時間をかけて丁寧に思考する。複雑なデータ分析や戦略立案、多角的な検討が必要な業務で力を発揮する。[2]

2 実務での使い分け
例えば、朝のメールチェックで「このメールを3行で要約して」と頼むなら、クイック応答が良い。要約に深い思考は不要で、待ち時間も短縮できる。
一方、四半期の売上データ分析で「前年同期比で売上が減少している理由を、地域別・商品別に分析し、改善策を3つ提案してほしい」という依頼なら、Think Deeperに切り替えると良いだろう。AIは段階的にデータを検証し、因果関係を整理し、実現可能性の高い提案をまとめる。もちろん、AIの回答が常に正確とは限らないため、重要な判断は必ず人間が検証する必要がある。
このように、どのモードを選ぶかはタスクの性質による。定型的なメール作成や簡単な文章の下書きならクイック応答、複雑な分析や戦略立案ならThink Deeperという具合だ。ただし、同じ業務でも状況次第でモードを変えるべき場合もある。

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