RFP の書き方:ベンダーに何を求めるか

AI Navigate Original / 2026/5/16

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要点

  • 曖昧な RFP は曖昧な提案を呼びプロジェクトの成否を決める
  • 目的・スコープ・要件・データ・評価基準・契約を必ず入れる
  • AI 特有は精度定義・PoC 条項・モデル更新・ハルシネーション
  • AI に下書きさせ人が補正、機密はマスキングして渡す

RFP(提案依頼書)は、ベンダーに「何を解決したいか・どう評価して選ぶか」を伝える文書です。AI案件のRFPは、普通のシステム開発のRFPをそのまま流用するとうまくいきません。仕上がりが事前に読みにくく、ベンダーごとに実力差が大きく、料金や精度が「やってみないと分からない」要素を多く含むからです。本稿は、初めてAI導入のRFPを書く人が、曖昧さを残さず・公平に比較でき・後で揉めない依頼書を作るための実務ガイドです。

明確なRFP 目的・要件・配点 比較できる提案 同じ土俵で採点 納得の発注 後で揉めない

FIG.1 曖昧なRFPは曖昧な提案を呼ぶ。入口の明確さが結果の質を決める

01AI案件のRFPは普通のRFPと何が違うか

通常のシステム開発は、要件が固まれば成果物がほぼ確定します。AI案件はそうはいきません。精度は実データを入れてみるまで読めず、同じ課題でもアプローチ(既製AIの利用/検索拡張/追加学習)でコストも品質も大きく変わります。だからRFPでは「手段」を縛りすぎず、「解きたい課題と合格条件」を厳密に書くのがコツです。

通常のシステムRFPAI案件のRFP
要件が固まれば成果が確定精度は実データ検証まで不確実
機能の有無で評価しやすい「どの指標で何%」を定義しないと比較できない
固定価格になじみやすいPoC→本契約の段階契約が向くことが多い
納品で完了に近い運用後の精度劣化・モデル更新まで見る

回答期間も違います。複雑なAI案件で「2週間で提案を」は短すぎます。アーキテクチャや検証計画まで書いてもらうなら、3〜4週間を確保するのが現実的です。提案の分量も、ページ数の目安(例:15〜25ページ)を示すと比較しやすくなります。

02RFPに必ず入れる7項目

まずは案件の種類を問わず必要な土台です。AIに限らず、この7つが抜けると提案がばらつきます。

01

背景と目的

なぜやるのか、解きたい課題は何か。「AIを導入する」ではなく「問い合わせ一次対応の工数を減らす」のように、手段でなく目的で書く。

02

スコープ

対象業務と対象外を明記。曖昧だと後から「これも込みのはず」と揉める。

03

要件

機能要件と非機能要件(精度・応答速度・可用性・セキュリティ)。AIでは非機能、特に精度の定義が要。

04

データ条件

提供できるデータ、学習・追加学習への利用可否、保管場所と消去条件。後述するように最重要項目の一つ。

05

評価基準と配点

価格・精度・体制・実績の重みを事前に公開する。何を重視するか伝えると、的を射た提案が集まる。

06

体制とスケジュール

マイルストーン、役割分担、そして「実際に誰が担当するか」。AIは個人の力量差が大きい。

07

契約条件

知的財産(出力物の権利)・解約・SLA・責任範囲。雛形任せにせず自社で確認する。

03評価基準は「先に・数値で・公開して」

RFPで最も差が出るのが評価基準の書き方です。原則は三つ。提案を募る前に決める/測れる形にする/ベンダーに公開する。配点を伏せると、ベンダーは何が重要か分からず無関係な情報で水増しした提案を出し、比較が難しくなります。配点を見せれば、各社があなたの重視点に正面から答えてくれます。

評価基準を隠すと、提案は「比較できないカタログ」の山になる。先に見せるほど、答えは鋭くなる。

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