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片持ち梁の解釈巡り検査院と相違、落橋防ぐ鉛直の突起は「コーベル」

日経XTECH / 3/20/2026

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Key Points

  • 検査院は橋台の垂直方向の突起を片持ち梁と判断し、構造基準を満たしていないと指摘した。
  • 立処橋と浜岩橋は曲線橋で、地震時の支承部損傷が上部構造の橋軸直角方向の回転移動と落橋リスクにつながる可能性がある。
  • 道路橋示方書・同解説に基づき橋軸直角の変位を制限する横変位拘束構造を設置していたが、今回の評価はその適法性を問う形となった。
  • 県は橋座部の鉄筋コンクリート突起が衝突荷重に耐えると説明している。
  • 今後、同様の設計実務や審査プロセスに影響が及ぶ可能性があり、検査と設計適合性の見直しが進む見通し。

群馬県が建設した橋梁で、落橋を防ぐために設けた横変位拘束構造が強度不足との指摘があった。会計検査院は、橋台に設けた鉛直方向の突起を片持ち梁の一種と判断。構造基準を満たしていないと指摘した。

 検査院が着目したのは、群馬県の立処橋(たとろはし)と浜岩橋。いずれも曲線橋で、地震時に支承部が損傷すれば、上部構造が橋軸直角方向に回転移動して落橋する恐れがある。

立処橋の全景。橋が曲線形状のため、横変位拘束構造を設置する必要がある(写真:群馬県)
立処橋の全景。橋が曲線形状のため、横変位拘束構造を設置する必要がある(写真:群馬県)
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 「道路橋示方書・同解説」(日本道路協会)では、落橋対策として橋軸直角方向の変位を制限する「横変位拘束構造」を設けるよう規定している。県は示方書に従い、橋台の橋座部に鉄筋コンクリート製の突起を設置した。

立処橋の横変位拘束構造
立処橋の横変位拘束構造
(出所:会計検査院の資料を基に日経クロステックが作成)
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県は「衝突荷重に耐え得る」と説明

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