デンソーが半導体大手のロームに買収を提案したことが2026年3月6日にわかった。ローム側は株式取得の提案があった事実を認めた。実現すればパワー半導体で国内の一大勢力となる。国内パワー半導体メーカーの再編は新たな局面に入った。
デンソーは「ロームとの間で株式の取得を含む様々な戦略的な選択肢を検討している」と発表した。ロームは「デンソーから本件を含む株式取得の提案を受領したのは事実」と認めた。
日本経済新聞はデンソーがTOB(株式公開買い付け)でロームの全株取得を目指す方針とみられると報じた。買収額は1兆3000億円規模となると見通す。
米調査会社Omdia(オムディア)コンサルティングディレクターの鈴木寿哉氏は「両社が手掛ける製品分野は異なり親和性がある。その組み合わせによる事業拡大が狙いではないか」と前向きな動きと評価した。
ロームは東芝とも提携
ロームは東芝子会社の東芝デバイス&ストレージとパワー半導体の製造で連携している。資本提携を含めた提携交渉を進めていたが、電気自動車(EV)市場環境の低迷などで交渉は停滞していた。オムディアの鈴木氏は「連携に芽が出ない中で、誰と組めばいいのかと悩んでいたのではないか」とロームの胸の内を推測する。
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