NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ)がNaaS(ネットワーク・アズ・ア・サービス)で巻き返しを狙っている。NaaSとはSoftware Defined(ソフトウエア定義)技術を活用し、クラウドと同様、必要な機能を使った分だけ支払うような体系を取り入れたネットワークサービスを指す。
企業の拠点間をつなぐ「docomo business RINK」を投入したのは2023年11月に遡るが、「WANセキュリティ」と呼ぶオプションを2025年9月に追加。IoT(インターネット・オブ・シングズ)向けの「docomo business SIGN」も2025年12月に始めた。2026年もさらなる拡充を計画する。
筆者が興味深いと感じたのは、AI(人工知能)インフラに対するNTTドコモビジネスの見立てだ。金井俊夫副社長は今後のネットワークサービスについて「これまでの土管からインテリジェント化が進む」と指摘する。
近年は「何も信じない」ことを前提とした「ゼロトラスト」の導入が広がり、「ネットワークは土管で構わない」と考える向きは多い。通信各社のネットワークサービスも品質や機能がほとんど同じで差異化が難しく、まさに土管と化してきたような面がある。
だが、NTTドコモビジネスはAIの利用拡大で新たな商機が生まれると見る。例えばAIエージェントの導入が広がると、様々なトラフィックが自律的に発生するようになる。NaaSであればポータル/API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)経由で帯域を制御することで、急激なトラフィック拡大にも柔軟に対処できる。docomo business RINKでは分課金も一部で導入しており、必要なときに必要な分だけを使うことでコストの最適化を図れる。
docomo business RINKは、新たに追加したWANセキュリティも売り物にする。同オプションでは(1)不正な通信を検知・遮断する「脅威検知・遮断」、(2)異常な挙動から脅威を検知する「ふるまい検知」、(3)通信ログを保管する「フローコレクター」などの機能を提供する。
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