三井化学が構造式含む文献の調査AIエージェントを本格稼働、1カ月を1日に

日経XTECH / 4/30/2026

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Key Points

  • 三井化学が、化学構造式を含む文献を解析し、必要に応じて外部データベースやWebを検索してリポート化する「文献調査AIエージェント」を2026年4月8日から本格稼働した。
  • 既存の化学分野向け生成AIチャットに同調査機能を追加し、PDFの文献群(例:1万件)から要約や傾向分析レポートを生成できるようにした。
  • AIエージェントは、調査リポート作成に必要な情報が不足していると判断した場合に自律的に追加検索を行い、成果物の充実度を高める仕組みである。
  • 検証では研究者の文献調査時間を80%以上削減でき、従来1カ月程度かかっていた調査が1日程度に短縮できる見込みとされる。
  • 新製品アイデア探索や顧客提案のために特許・論文を大量参照するR&D/営業の負荷(最大1万件規模)が、AIによる自動化で大きく軽減されることが狙いである。

 三井化学は2026年4月8日、学術文献などを基に、化合物に関する情報を自律的に調査・整理するAI(人工知能)エージェントの本格稼働を始めた。AIエージェントが文献中の化学構造式を読み取り、必要に応じて外部の化学データベースやWebサイトを検索して結果をリポートにまとめる。既に社内で運用していた化学分野向けの生成AIチャットをアップデートし、同調査機能を追加した。検証では、研究者が調査にかける時間を80%以上削減できており、これまで1カ月程度必要だった文献調査が1日程度に短縮できると見る。

 三井化学では新製品のアイデアを探索したり、顧客への提案内容を考えたりするため、研究開発や営業の担当者が特許文献や論文を調査する。1つの新製品を開発するための調査に1万件の文献を参照することもあり、膨大な時間がかかることが課題だった。

 そこで、この文献調査をAIエージェントで支援することにした。2025年度から本格稼働していた、化学分野特有の専門性の高い業務向けの生成AIチャットをベースに開発した。この生成AIチャットは、ユーザーが化学関連の情報を調査する際などに調べたい内容を質問すると、社内外の情報を基に回答するものだった。

文献1万件の傾向を分析

 この生成AIに「大量の文献の内容を調査し、ユーザーが作成したい調査リポートを生成する」機能を追加した。例えば1万件の文献をPDFで入力すると、文献の内容をまとめたリポートや、文献に見られる傾向を分析したリポートを作成する。

文献調査AIエージェントの画面
文献調査AIエージェントの画面
(出所:三井化学)
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 AIエージェントは、ユーザーから指定された内容のリポートを作成するために必要な情報が不足していると判断した場合、自律的に外部の化学データベースやWebサイトなどを検索して内容を付け加える。

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文献調査AIエージェントを開発する際、苦労した点...

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