この記事の3つのポイント
- ブロードコムが先陣、エヌビディア猛追 NTTは遅れるも「時期は最適」
- 光電融合手掛ける新興はチップレット集積に注力、日本企業が少ない
- マイクロLEDがにわかに脚光、ソニーGが参入の可能性
「大手半導体メーカーから、光電融合の部素材メーカーや新興企業に早期の製品化を求める声が強い。技術が成熟していないのに納品しなければならないくらいのすさまじさだ。生成AI(人工知能)が後押しするマネーパワーを基にクレージーな勢いでバブルが起こっている」
光電融合向けの部素材を製造する企業の幹部は、競争の激しさをこう語る。電気回路が担っていた一部を光回路に置き換える同技術は、すさまじい速度で開発が進む。積極的に新興企業を買収し、他社に先駆けて製品化を進めようとする動きも目立つ。2026年1月時点の業界模様をまとめてみた。
AWS・メタ・マイクロソフトが前のめり
光電融合に関わるプレーヤーは多い(図1)。プロセッサーチップと同じ半導体パッケージに、光電変換を担う光エンジンを置くCo-Packaged Optics(CPO)技術を例にする。光エンジンを量産するファウンドリー(製造受託企業)、光源レーザーや基板などを造る部素材メーカー、これらの部素材を組み立てるOSAT(後工程受託企業)が製造に関わる。どのメーカーの製品を使うか、どこに製造を委託するかは光電融合デバイスやPIC(光集積回路)の設計企業が選別し、最終製品に仕上げる。この最終製品の導入先は、サーバーを製造するメーカーや「ビッグテック」と呼ばれるAIデータセンター事業者だ。
ビッグテックの中でも、米Amazon Web Service(AWS)や米Meta(メタ)、米Microsoft(マイクロソフト)はCPOの導入に積極的だ。AIデータセンターにかかる膨大な消費電力を抑えるため、光電融合に期待をかける(図2)。
AWSとメタは、米Broadcom(ブロードコム)が開発するCPO製品の試験的な導入を進める。電機業界の調査会社である台湾Isaiah Research(イザヤ・リサーチ)によれば、マイクロソフトもブロードコムの製品を試験導入しているという。AWSは通信半導体大手の米Marvell Technology(マーベル・テクノロジー)が製造するCPO製品の顧客でもある。
ブロードコム・エヌビディア・NTTの量産目前
光電融合デバイスを製品化するのは、半導体業界や通信業界の大手企業である。ブロードコム、米NVIDIA(エヌビディア)、NTTがそれぞれCPO製品の量産出荷計画を公表済みだ。実用が始まったばかりの同技術には業界標準はまだなく、多くの企業がその座を狙って虎視眈々(たんたん)と製品化を急ぐ。
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