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AIはツールから「同僚」へ、メルカリは複数エージェントが意思疎通

日経XTECH / 2026/3/30

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要点

  • AIを単なる効率化ツールではなく、社員と協働する「同僚」として扱う考え方が広がっている
  • メルカリは連絡・意思疎通の主体を人間からAIエージェントを含む形へ段階的に移し、Phase2〜Phase3へ移行している
  • AIネーティブ組織は、意思決定のスピード向上や、進捗確認・資料確認などをAIが代替して創造的業務へ時間を振り向けることを狙う
  • Phase3に向けて社内情報を統合する「コンテキスト基盤」としてNotionを全社導入し、Slack/メール等とも接続している
  • 他社(SOMPOHD、NOT A HOTEL)もそれぞれ業務プロセス再設計や企業風土改革で、組織・運用の変革を併せて進めている

この記事の3つのポイント

  1. AIは効率化のツールではなく、社員のパートナーである「同僚」に
  2. メルカリは連絡・意思疎通の主体を人間とAIエージェント間へ
  3. AIネーティブな組織にするには、業務プロセス・企業風土の改革も不可欠

 AI(人工知能)エージェントの本格活用を前に、組織の在り方や業務の仕方そのものを見直す動きが先進企業で進んでいる。AIエージェントをこれまでのITツールのような単なる効率化の道具として導入するのではなく、社員と協働するパートナー、「同僚」と見なしているからだ。AIエージェントを同僚として迎え入れるために、メルカリは組織構造の再編、SOMPOホールディングス(HD)は業務プロセスの再設計、NOT A HOTELは企業風土の改革を進める。

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 人間を中心とした組織構造から、AIエージェントをハブとした組織設計へ――。メルカリが社内連絡や意思疎通についてAIエージェントが仲介できる体制づくりに乗り出している。2026年2月には同社がPhase2と呼ぶ「ユーザー間、ユーザーとAIエージェント間の両方で連絡・意思疎通が行われる状態」とPhase3と呼ぶ「人間とマルチエージェントによる連絡・意思疎通ができる状態」を「行き来する段階」(山本マークSVP of Japan Business メルカリグループ日本事業責任者)にまで至っている。

 「AIをすべての基盤として組織とプロダクトを抜本的に変えていく」――。2025年7月にメルカリの山田進太郎最高経営責任者(CEO)が社内向けの経営方針発表会で述べた内容だ。ここから同社は「AI-Native(AIネーティブ)」な企業へと動き出す。2025年度内を目標に同社内のプロダクト、仕事のやり方、組織すべてをAI中心に再構築する、という意味合いだ。

人とAIエージェントがコミュニケーション

 メルカリはAIネーティブ組織を3段階に定義する。Phase 1がユーザー個々によるAI活用だ。人の作業の一部をAIツールが支援する。この段階では人間同士での連絡・意思疎通がボトルネックになる課題がある。山本日本事業責任者は「この段階では個人単位での業務効率化は見込めるが、組織単位では効率化を見込めない。多くの企業がこの状態だ」と説明する。

 Phase2になると人とAIエージェント間でのやり取りが増え始める。山本日本事業責任者は「意思決定のスピードが上がり始める段階だ」と説明する。さらにPhase3になると、AIエージェント同士が裏で連携し、他部署の業務状況など社内情報の多くをAIエージェントが把握できるようになる。進捗状況の確認や社内資料の確認などをAIエージェントが代替することで、意思決定やビジネス価値に直結する創造的な業務に多くの時間を割けるようにする。

メルカリは「AIネーティブな組織」を3段階で定義
メルカリは「AIネーティブな組織」を3段階で定義
(出所:メルカリの取材を基に日経クロステック作成)
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 Phase 3に向けて、メルカリは社内の情報を集約する「コンテキスト基盤」の整備を進める。そのための手段として2025年10月に全社導入したのが米Notion Labs(ノーション・ラブス)の情報共有アプリケーション「Notion」だ。Slackやメールなどのコミュニケーションツールを接続したり、社内の知識や成果物を集約したりする。

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