半導体チップ接続に光電融合、NVIDIA5年前倒しの採用に驚き

日経XTECH / 2026/4/27

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要点

  • NVIDIAのGPU「Feynman(ファインマン)」(2028出荷予定)に、従来より前倒しで光電融合(GPU間の光接続)が導入されそうで、同社の従来姿勢から見ても転機となっている。
  • 2026年3月には、スケールアップ向け光インターコネクトの標準化団体「OCI-MSA」が発足し、NVIDIA/Broadcom/AMD/Meta/Microsoft/OpenAIなど大手が関与する。
  • スケールアップではGPU/CPU等のプロセッサー間通信がボトルネックになりやすく、単なる高速化だけでなく「消費電力削減」と両立する電力効率の向上が重要になる。
  • 電気配線主体のデータ伝送を光回路へ置き換えることで、伝送速度と消費電力の課題を同時に解く狙いがあり、データセンターの大きな電力負担の抑制につながる。
  • これまで光接続は主にスケールアウト(ラック間、距離が長い場合)で使われてきたが、今回の流れはより短距離・高密度のスケールアップ側へ適用を広げる方向性を示している。

 2033年ごろに実現するといわれてきたGPU(画像処理半導体)同士の光接続が、5年ほど前倒しになりそうだ。米NVIDIA(エヌビディア)は2028年に出荷予定のGPU「Feynman(ファインマン)」に光電融合技術を導入するもようだ。同社は「GPU間の光化に消極的」と見ていた記者にとって、衝撃は大きかった。

GPU同士を光で結ぶ技術が導入に向かう(写真:日経クロステック)
GPU同士を光で結ぶ技術が導入に向かう(写真:日経クロステック)
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 2026年3月、「スケールアップ」向け光インターコネクトの標準化団体「Optical Compute Interconnect Multi-Source Agreement(OCI-MSA)」がその設立を発表した。設立に関わったのは、エヌビディアや米Broadcom(ブロードコム)、米AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)、米Meta(メタ)、米Microsoft(マイクロソフト)、米OpenAI(オープンAI)といった大手のIT企業や半導体企業である。

 スケールアップとは、サーバーの演算処理性能を高める手段の1つだ。サーバーに搭載されたGPUやCPU(中央演算処理装置)などの各プロセッサー性能や、プロセッサー間の通信性能を高めることで実現する。中でも、近年重要視されているのが、プロセッサー間の通信性能である。接続数を増やして並列処理を強化し、演算性能を高める動きが盛んになっているからだ。プロセッサー間の通信速度が遅いと、接続数を増やしても、あまり意味がない。ただし、伝送速度を高めると、消費電力が増えやすい。そこで、高速化と消費電力削減を両立させなければならない。つまり電力効率を高めて、1ビット当たりの伝送に必要な消費電力を小さくする必要がある。

 これまでプロセッサー間の通信を電気回路が担っていた。今後、データ伝送速度の高速化と消費電力の抑制を両立させるために、光回路に置き換える光電融合の導入が進む。データセンターが費やす膨大な電力を、光接続の適用範囲を広げることで抑える。

 これまで、光接続は主に「スケールアウト」で用いられてきた。スケールアウトでは、複数のサーバーラックの間を接続し、その数を増やすことでデータセンター全体の演算処理性能を高める。

エヌビディアのCo-Packaged Optics(CPO)製品「Quantum-X」はスケールアップ向けで、半導体パッケージ同士を光でつなぐ(出所:エヌビディア)
エヌビディアのCo-Packaged Optics(CPO)製品「Quantum-X」はスケールアップ向けで、半導体パッケージ同士を光でつなぐ(出所:エヌビディア)
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 スケールアウトでは、サーバーラック間の伝送距離は長い場合で10kmになるという。この距離になると、数百ギガ(G)ビット/秒以上を電気伝送で実現するのは難しい。そこで、光伝送に置き換える。

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消極的な姿勢に変化

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