日産社長「V6のHEVは内製」「N7には驚いた」、長期戦略で一問一答

日経XTECH / 2026/4/16

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要点

  • 日産社長は、収益源は従来の自動車づくり(インフィニティ等)を基盤にしつつ、新たに「AIドライブ技術(ADAS/自動運転)」と「AIパートナー技術(運転中の行動支援)」を柱にする方針を示した。
  • AIドライブは当面オプション販売を想定しつつ、価格転嫁や前払い+サブスクなど複数の収益化モデルを検討しているとした。
  • 自動運転は中期的にコモディティ化する可能性があるため、長期ではコスト競争力のある技術実現を目指し、「安全かつ滑らかで自分で運転しているように感じる」体験を重視する。
  • AIパートナーは、自動運転中に顧客へどんな価値を提供できるかが勝負で、顧客の欲求/嫌悪を把握して必要に応じた提案・支援につなげる考えを説明した。
日産社長のイバン・エスピノーサ氏。2026年4月14日に長期戦略を発表した後、報道陣の質問に答えた(写真:日経クロステック)
日産社長のイバン・エスピノーサ氏。2026年4月14日に長期戦略を発表した後、報道陣の質問に答えた(写真:日経クロステック)
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 成長に向かう長期経営戦略を発表した後、日産自動車のIvan Espinosa(イバン・エスピノーサ)社長が質疑応答に臨んだ。将来の収益源は何か、電気自動車(EV)戦略をどう見直すのか、中国市場でどのようにして販売台数を増やすのかなど、発表では分からなかった内容について記者からの質問に回答した。

日産は将来、何で稼ぐ会社になるのか。

エスピノーサ社長:まずは今、強みとしているものを生かさなければならない。つまり、車づくりでもうけるというのが基本だ。この点は改善しつつある。高級車「インフィニティ」が収益源になっているほか、経営基盤を強化することで、自動車事業を持続可能なものにする。これが、経営再建計画「Re:Nissan(リ・ニッサン)」で目指しているものだ。

 その上で、新たな収益源は2つある。先進運転支援システム(ADAS)および自動運転の技術である「AIドライブ技術」と、運転者との対話などによって運転中の行動を支援する「AIパートナー技術」だ。

 このうち、AIドライブ技術は、最初の段階ではオプションとして顧客に提示するビジネスを考える。料金については、高価格帯の車では価格に転嫁してもよいかもしれない。あるいは、少額の前払いの後、サブスクリプション(定額課金)とする形でも構わない。技術については多くの人から支持されている。後は、どのように売っていくかだ。

 ただし、多くのメーカーが開発を行っているため、中期的には自動運転技術はコモディティー(陳腐)化するかもしれない。そのため、当社は長期的にはコスト競争力のある自動運転技術の実現を目指す。その上で、安全かつ滑らかで、あたかも自分が運転しているように感じるシステムにする。

 そうしたAIドライブ技術ができた後に、AIパートナー技術がビジネスとなる時代がやって来る。その時に重要なのは、自動運転中に顧客にどのような価値を提供できるかだ。まずは顧客が何を望み何を嫌うかを把握した上で、望むものを積極的に提案できるようにする。そして、必要に応じて支援を提案していく。

日産が打ち出した「AI Defined Vehicle(AIDV)」のイメージ。AIドライブとAIパートナーを組み合わせる(出所:日産の配信動画)
日産が打ち出した「AI Defined Vehicle(AIDV)」のイメージ。AIドライブとAIパートナーを組み合わせる(出所:日産の配信動画)
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