AIを「文房具」で終わらせるな、パナソニックはAIエージェントでBPR

日経XTECH / 2026/4/27

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要点

  • 多くの企業が生成AIを業務利用し始めており、さらにAIエージェントの活用が急速に広がっている点が示された。
  • 会場アンケートでは、回答者の64.4%がAIエージェント活用を開始しており、成果が出ている層(22.2%)とこれからの層(42.2%)が併存している。
  • AIエージェント活用の最大の課題は「業務プロセスの設計」で43.2%とされ、推進体制構築や効果測定といった実装・運用面の論点も続く。
  • パナソニックはAIを『文房具』のように個人の効率化用途で留めず、BPRを行ってAIエージェントで新たな業務プロセスへ置き換えることで生産性向上を狙う。
  • パナソニックでは部門の業務プロセスを生成AIで分析して新プロセスを規定し、AIエージェントで実現することで業務を大幅に簡素化できたと説明された。

 DX(デジタル変革)を推進するためには、もはやAI(人工知能)の活用が不可欠になってきている。しかし、企業によってその活用度合いに差があるのが現状だ。いかにしてAIの潜在能力を引き出し、成果に結び付けるか。業務変革リーダーに問われている。

 「ITイノベーターズ会議」(日経クロステック主催、2026年3月25日開催)では、「人とAIで成果を最大化するための働き方・業務改革の勘所」をテーマにエグゼクティブメンバー(幹事会員)が意見を交わした。ディスカッションを通じて多くのメンバーが一貫して訴えたのは、個人の仕事の効率化にとどまらないAIの活用だ。

エグゼクティブメンバーによるディスカッションの様子
エグゼクティブメンバーによるディスカッションの様子
(写真:井上裕康)
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6割超がAIエージェントの活用に乗り出す

 ハルシネーション(幻覚)や機密情報漏洩のリスクを排除するなどして、生成AIを業務で利用する企業は今や珍しくない。生成AIが身近になっただけでなく、最近はAIエージェントの活用も急速に広がってきた。

 ディスカッションの冒頭、AIエージェントの活用状況を聞くアンケートを会場内で実施。その結果、実に回答者の64.4%がAIエージェントの活用を既に始めていると回答した。その内訳は「既に活用し、成果が出ている」が22.2%、「活用しているが、成果はこれから」が42.2%だった。

 AIエージェントを業務に利用する際の課題は何だろうか。「業務改革にAIエージェントを活用する上での課題は?」との設問で、同様に聞いたところ、最多は「業務プロセスの設計」だった。43.2%の回答者がこの選択肢を選んだ。2位以降は「推進体制の構築」(15.9%)、「効果測定(投資対効果)」(11.4%)などが続いた。やはり、「業務プロセスをどう変えるべきか」は変革リーダーにとって永遠の課題のようだ。

BPRした業務をAIエージェントに実装

 AIを個人向けのツールとして位置付けているうちは、ビジネスの推進力を引き上げられない――。そういった指摘がディスカッションでは相次いだ。

 「生成AIを使うのは、もう当たり前。ただし、AIを(個人の業務を効率化するための)『文房具』として使っている限り、生産性はまったく上がらない。3年にわたり活用を推進してきて、よく分かった」。こう切り出したのは、パナソニック ホールディングスの玉置肇副社長執行役員兼グループCTRO 事業CEOオペレーショナルエクセレンス事業担当である。

パナソニック ホールディングスの玉置肇副社長執行役員兼グループCTRO 事業CEOオペレーショナルエクセレンス事業担当
パナソニック ホールディングスの玉置肇副社長執行役員兼グループCTRO 事業CEOオペレーショナルエクセレンス事業担当
(写真:井上裕康)
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 「生産性を上げられる唯一のAI活用の方向性は、生成AIなどを用いながらBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)を実施し、AIエージェントを使って新たな業務プロセスに置き換えること」(玉置氏)。パナソニックはある部門の業務プロセスを生成AIで分析し、新しい業務プロセスを規定したという。それをAIエージェントを活用して実現したことで、「大幅に業務を簡素化できた」と玉置氏は話す。生成AIやAIエージェントを駆使して、BPRを実現した好例といえるだろう。

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玉置氏の見解に多くのメンバーが賛同した。「100...

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