70代で倒産させる社長の共通点 ー 成功体験を「捨てる」勇気を持てるか?
「中小企業診断士」という資格。
実は、維持するのがなかなかにハードです。
5年ごとの更新が必須で、専門知識の補充や実務実績が厳格に定められています。
費用も手間もかかるため、更新を諦める人も少なくありません。
なぜ、プロである診断士にさえ「知識の補充」が強制されるのか?
理由はシンプルです。
「世の中の変化」が、個人の経験値を軽々と追い越していくからです。
昔話に逃げる社長は「倒産」の予兆
コンサルタントとして多くの現場を見てきましたが、最も胸が痛む瞬間があります。
それは、70~80代の社長が、心血注いで守ってきた会社を倒産させてしまう時です。
彼らは長年、山あり谷ありの経営を生き抜いてきました。
しかし、最晩年に資金繰りが行き詰まり、幕を閉じる。
あろうことか、最後には従業員から「あなたは無能だ」とバッシングを受けることさえあります。
こうした社長と対話すると、共通点に気づきます。
穏やかな表情で「昔はこうして乗り越えた」という武勇伝は語ってくれる。
けれど、
「今、この瞬間にどう手を打つか」という具体策が、驚くほど弱いのです。
1992年と2026年、OSは別物
私がコンサルタントになった1992年。
インターネットはまだ影も形もありませんでした。
1995年: Windows95登場(電話回線で恐る恐る接続)
2026年: AIとSNSが経営のインフラに
この30年余りで、経営のノウハウはどう変わったでしょうか?
【不変】 貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)の重要性。
【激変】 「人」のマネジメント。パワハラ・セクハラの概念、若者の価値観。
【崩壊】 顧客開拓の手法。FAXや郵送DMは、SNSやLINE、AI活用へと様変わりしました。
今の若手社員が「宿泊研修の相部屋」に抵抗を感じるように、「当たり前」の基準そのものが書き換わっているのです。
成功体験という名の「呪縛」
人間、そう簡単には変われません。
映画『ALWAYS 三丁目の夕陽』を見て「あの頃は人情があった」と懐かしむのは良いでしょう。
しかし、経営において「あの時はこれで成功した。次もいけるはずだ」という思い込みは、毒になります。
70~80代で会社を潰してしまう社長の多くは、
かつての成功体験に、自分自身が埋没してしまっている
のです。
60代、今こそ「再起動」のタイミング
今60代の経営者は、これから70代、80代を迎えます。
事業を継続させるために必要なのは、知識の習得以上に
「成功体験を捨てる訓練」
です。
・外部の仕組みを取り入れる
診断士のように、強制的に新しい知識をインプットする環境に身を置く。
・AIや「若者」を横に置く
自分の正解を押し付けるのではなく、AIや若い世代の感性に日常的に触れる。
こうして、
経営OSをアップデートし続ける
こと。
それこそが、会社と、そして社長自身のプライドを守る唯一の道ではないでしょうか。
「昔話」ではなく、「新しいやり方」の話をしましょう。
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