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SiCウエハーは12インチ時代へ、パワー半導体以外の用途も

日経XTECH / 3/20/2026

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Key Points

  • 12インチのSiCウエハーが普及段階に入り、NEPCON JAPANでJSG製品が出展。現状は1枚数百万円程度と高価格。
  • N型はパワー用途だけでなく、AI半導体の放熱基板など新用途の活用が想定されている。
  • SiCの熱伝導率は約400–500 W/(m·K)で、サファイアより高く、銀と同等以上の熱伝導性にも匹敵するため熱設計上の優位性が大きい。
  • 透明な光学用はARグラスの導光板やAI半導体のインターポーザーなどに使われる可能性があり、エピウエハーはTYSiCが担当。量産はまだだが光学用は小ロット出荷開始の動きがある。

 パワー半導体などに用いられる炭化ケイ素(SiC)ウエハーは直径が12インチ(300mm)時代に突入しつつある。東京ビッグサイトで開催された展示会「第40回 ネプコン ジャパン」(2026年1月21〜23日)において、複数の中国メーカーが日本の代理店を通じて12インチのSiCウエハーを出展した。

現状では1枚数百万円

 そのうちの1社が、中国・浙江晶盛機電(JSG)だ(図1)。

図1 マルエム商会のブースに出展されたJSGの12インチSiCウエハー(左奥と右)。左奥はN型、右は光学用(写真:日経クロステック)
図1 マルエム商会のブースに出展されたJSGの12インチSiCウエハー(左奥と右)。左奥はN型、右は光学用(写真:日経クロステック)
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 JSGは、薄い緑色に見え、主に電子が伝導する「N型」と、透明の「光学用」の12インチSiCウエハーをそれぞれ出展した。代理店のマルエム商会(名古屋市)は、「今は1枚数百万円する」という。

 N型はパワー半導体向けの他に、高い熱伝導率を生かしたAI(人工知能)半導体の放熱基板といった用途が想定されている。

 SiCは結晶のタイプや純度にもよるが、熱伝導率が400〜500W/(m・K)で、サファイア(Al2O3)基板よりもはるかに高く、セラミック材料の中ではトップクラス(図2)。金属で最も熱伝導率が高い銀(Ag)と同程度か、それ以上にもなる。

図2 マルエム商会のブースに出展されたJSGの8インチSiCインゴット。これを薄く切断後、研磨してウエハーにする(写真:日経クロステック)
図2 マルエム商会のブースに出展されたJSGの8インチSiCインゴット。これを薄く切断後、研磨してウエハーにする(写真:日経クロステック)
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 マルエム商会は、「日本のSiC半導体メーカーに出荷する際は、(SiCウエハー上にさらに高品質なSiCの薄膜を形成した)エピウエハーの形にする」という。エピウエハーの作製は、中国・広東天域半導体(天域TYSiC)が担っているというが、12インチSiCウエハーに関してはまだ量産段階ではないようだ。

 一方、透明な光学用は、ドーピングをしない半絶縁型とも呼び、AR(拡張現実)グラスの導光板や、AI半導体のインターポーザー(中間基板)などの用途を想定する。これらも、高い熱伝導性が重要な特性になっている。

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光学用は小ロットで出荷開始

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